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コーヒーとスキンケアと認知症の密なる関係

世界的に高齢化が進む中、各国では認知症薬の開発や予防に関する研究が盛んにおこなわれています。近年では「コーヒーポリフェノールやカフェインが認知症の発生リスクを低下させる」という報告も挙げられ、コーヒー愛好家にとってはまたとない朗報ではないでしょうか。

生活習慣病予防や美肌作用のあるコーヒーは世界最古の健康飲料です。今回のコーヒー×美容コラムは、認知症にアプローチするコーヒーの効果的な摂取法と、認知症とスキンケアの密接な関係についてを深堀りしましょう。

高齢社会から超高齢社会へ

高齢化社会とは、高齢化率が7%を超えた社会のことです。1970年、日本は「高齢化社会」に突入しました。 高齢化率は止まることなく上昇を続け、1994年に「高齢社会」、2007年に「超高齢社会」へと突入しました。 2025年には日本人口の5人に1人が75歳以上の後期高齢者になるといわれ、労働力の減少や社会保証制度などの課題解決が求められています。

認知症は4タイプ

高齢社会と切り離すことのできない大きな問題は認知症です。認知症は病気ではなく、病気によって引き起こされる症状のことであり「アルツハイマー型認知症」「血管性認知症」「レビー小体認知症」「前頭側頭型認知症」に分けられます。

4タイプある認知症の中でアルツハイマーは認知症患者の約60〜70%といわれ、女性の割合が多いことが特徴です。初期症状として物忘れや判断力、理解力の低下が見られます。

アルツハイマーの治療薬の開発は世界中で進められ、病気の進行を抑えるレカネマブが登場したものの、根本治療には至りません。一方、近年の研究により「コーヒーの摂取量が多い人ほど認知症の発生率が低下する」といった報告が注目されています。

1日3杯以上のコーヒーが認知症を予防する⁉

2022年、新潟大学大学院医歯学総合研究科環境予防医学分野の中村和利教授が率いる研究グループにより、中高年のコーヒー・緑茶・カフェインの摂取量と認知症リスクとの関連の研究報告が挙げられました。

13757人を対象とした研究によると、1日3杯以上コーヒーを摂取するグループの認知症発生率は、コーヒーを飲まないグループとくらべ低いことが認められました。なお年代の差はなく、女性より男性が顕著という研究結果です。

コーヒー以外のカフェインにおいても摂取しないグループとくらべ、カフェインを摂取するグループは認知症発生率の低下が認められています。緑茶に関しては摂取量が多いほど認知症の発生率は小さくなる傾向が見られたものの、統計学的に確かな低下とはいえない結果が示されました。

コーヒーによる認知症予防のポイントは中年期にアリ

コーヒーと認知症についての研究は世界中でおこなわれています。コーヒーによる認知症予防効果は研究段階である一方、CAIDE研究※により中年期に 1 日 3〜 5 杯のコーヒーを飲むと、老年期に認知症やアルツハイマー病を発症するリスクが約65% 低下することが示されました。

これらの評価はコーヒーに含まれるカフェインだけでなく、ポリフェノール(クロロゲン酸)のもたらす抗酸化作用などが関係するともいわれ、さらなる研究が期待されています。

※フィンランドで開発された将来の認知症発生リスクを評価するツール

認知症リスクを下げる成分はカフェインとポリフェノール⁉

コーヒー摂取による認知症発生率の低下は、カフェインとポリフェノールが関与するとされています。動物実験においてカフェインはアルツハイマーの原因物質といわれるアミロイドβの産生抑制や除去の促進のほか、神経保護作用などが報告されています。

また、ポリフェノール(クロロゲン酸)においても、同様の研究報告が挙げられています。マウスに「普通のコーヒー」「クロロゲン酸」「クロロゲン酸を豊富に含むコーヒー」を与えたところ、クロロゲン酸とクロロゲン酸の豊富なコーヒーを摂取したマウスは知覚神経が刺激され、脳にある記憶を司る”海馬”のインスリン様成長因子-1の産生を促進することが認められました。

脳だけでなく肌にも嬉しいカフェインとポリフェノール

コーヒーに含まれるカフェインとポリフェノールは脳だけでなく、美肌に導く成分です。カフェインによる血行促進作用、ポリフェノール(クロロゲン酸)は、皮膚水分量の向上と肌のpHバランスを整え、天然保湿因子(NMF)を増加させることが報告されています。

これらのことからコーヒーは単なる嗜好品ではなく、美容と健康にアプローチする健康飲料といえるでしょう。

肌の若さは脳の若さ!スキンケアで認知症予防⁉

スキンケアは肌の健康維持だけでなく、リラックスによる心の健康維持に効果があるといわれています。肌と心にアプローチするスキンケアは、自身に意識を向ける「対自的機能」のスイッチをオンにする行為です。

対自的機能は鏡を通して自身への関心を高め、自信の向上や積極的行動を促します。近年ではスキンケアやメイクによる高齢者向け化粧療法が注目され、導入する介護施設も少なくありません。

脳と肌のエイジングケアのために
毎朝のコーヒータイムにシートマスクパック

脳と肌へ穏やかにアプローチするコーヒーは、もっとも身近な健康飲料といえます。また、朝のコーヒータイムにシートマスクパックを取り入れることで、インナーケアとスキンケアを一度におこなうことができます。

「オールナチュラルマスクパック」はドクダミやハトムギなど、植物由来の保湿成分をたっぷり含んだシート状マスクパックです。吸いつくように肌にフィットし、人工香料不使用のためコーヒーの香りをジャマすることもありません。人生100年時代、毎日のコーヒーと丁寧なスキンケアで、いつまでも若々しく溌剌とした人生を目指しましょう。

株式会社MEDITOWA 美容医療ライター 城戸香

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<参考文献>

新潟大学大学院医歯学総合研究科
「日本人高齢者におけるコーヒー、緑茶、カフェインと認知症リスクの関連」

「資生堂の化粧療法に学ぶvol.1化粧と心の関係性」

「オールナチュラル公式サイト」

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