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読者エッセイ「コーヒーが好きになった理由」結果発表!

こんにちは!秋の陽気が近づいてきましたがいかがお過ごしでしょうか?

今夏、読者様に「コーヒーが好きになった理由」というテーマでエッセイを募集しました!

みなさん、たくさんのご参加ありがとうございました!本日はそちらの結果発表をしていこうと思います!

コーヒーの飲みながら素敵な作品を読んでいただけると嬉しいです♪

■今回の企画について:https://coffee-station.jp/archives/25826

【グランプリ作品】目覚めのコーヒー

■ペンネーム:しんきちの母 さん

私が高校生の時、教室の片隅でどんな目覚まし時計だと快適に目覚められるかとみんなで話をしていた。その会話の中に突然クラスメイトの男の子が割り込んで来て最高に気持ちいい目覚まし方法があるよと話し始めた。

「耳から起きるのでなく鼻から起きると快適な目覚めができるのさ」 彼は自分の行っている目覚まし珈琲の方法を話始めた。目覚めたい時間にコーヒーマシンのスイッチが入るようセットして、出来上がったコーヒーの香りで目覚めるという方法だった。頭の遠くの方でカチッと電源が入った音が聞こえ 「ポツリ、ポッポ、ポタポタ」 とその音を追いかけるようにコーヒーのいい香りがして来て自然に目が覚めるのさ、香りで目覚め美味しいコーヒー味わって起きる最高の朝をむかえることができるのだと話した「へぇー、そうなの」 とみんなは半信半疑だったが私は早速その方法を試してみた。彼の言う通り快適な目覚めだった。 香りで目覚めるなんて素晴らしい事だった。あの日から私はコーヒーがすきになった。


あれから51年、睡眠中の私の鼻にキッチンからコーヒーの香りが訪れ目が覚めた。主人がコーヒーを入れてくれているのだ。コーヒーにこだわる主人  豆はその都度ひきたて、4人前をペーパーフィルターで入れるのが美味しいんだとこだわりを持っている。 朝二人で飲むコーヒー 目の前に美味しそうにコーヒーを飲む主人が  そう目の前にいるのは51年前私にコーヒーの香りで目覚める方法、 「目覚まし珈琲」 の方法を教えてくれた同級生の男の子である。

【審査員特別賞】夏やすみのお楽しみ

■ペンネーム:しずくっこ さん

淡い記憶によると、おそらく私が小学校も低学年の頃だった。当時、夏やすみになると、母の実家に少し長い帰省をしていた。


その時の私の一番のお楽しみは、祖母が冷蔵庫に用意してくれていた、某メーカーの缶コーヒーだった。祖母の家に到着し、冷蔵庫を開けると、茶、白、赤の3色の配色が私の心を躍らせてくれた。その横の、神々しい真っ赤なスイカには目もくれず、早速、缶コーヒーをもったいぶってちびちび飲みながら、世の中にこれ以上美味しいものが果たしてあるのだろうか、なんて考えていた。そこまで好きなのに、なぜ自宅で買ってもらって飲んでいなかったのか定かではないが、祖母の家に行ったとき限定の貴重感が、きっと美味しさを引き立てていたのだろう。今では、ミルクと砂糖たっぷりのコーヒーはほとんど飲まない、もっぱらブラック党になってしまったが、私のコーヒーの原点は甘い甘い缶コーヒーにある。もう何十年も口にしていないが、今でもほわっと広がるあの甘さは頭の中で思い出すことができる。祖母にもう直接お礼を伝えることはできないが、重い缶コーヒーを冷蔵庫いっぱい、私のために冷やしておいてくれてありがとう。


久しぶりに飲みたくなっちゃったよ。

【審査員特別賞】毎日の小さな小さなゴール

■ペンネーム:猫とビーサン さん

貧乏な家庭に生まれた私は、小さな頃の毎日の小さなゴールが一つ物事を達成できたら大好きなお茶を飲むことでした。特にそれが大きな役割になっていたこと。当時食の細かった子供のころは保育園や幼稚園、小学校など給食を泣きながら食べていました。昼休みなどありません。唯一ご飯を食べ切った後に出された大好きな香ばしい番茶。それだけを目標になかなか飲み込めない口の中のご飯を少しずつ少しずつ飲み込みやっと食べ切っていたことを今でも鮮明に覚えています。


時は経ち高校に進学。下宿しながら通っていました。進学校でありお昼は購買か学食でみんなご飯を簡単に済ませお昼も勉強しているような学校でしたが、高校に進学しても食の細さは変わらなかったので自分で好きなお弁当を毎日作って持っていっていました。高校2年に上がりますます勉強の難易度が上がってきた夏休み前、学期末試験に備えての昼からの授業。連日の集中授業で昼からということもあり睡魔が襲ってきます。実は当時通っていた高校は2年生の成績で3年生のクラス編成が決まり、希望した進路へ進むことができたのです。この眠気がきつかった。

そんなある日一つ上の仲良しの先輩からお昼休みにいただいたコーヒー(缶)をお弁当後に友達と分けて飲みました。初めてのコーヒーです。

苦い飲み物だなと思いましたが、不思議とお昼からの授業で目が覚めており、他の子も眠気もなく授業を乗り越えたようでした。 ここから私のコーヒー人生。いつしか飲み慣れそしてゴールが”番茶”から”コーヒー”になりました。

もちろんお昼の眠気ざましに飲むこともあったのですが、いろんな味のコーヒーがあることを自炊をしていた私は買い物で知ることになり、どんどんその魅力にハマっていったのです。


その後、自力で働き学び直しに通った専門学校や国家試験、大人になってからの大学進学ことある日常の小さなゴールはもちろん大きなゴールごとにもいつも大好きなモカやココナッツ、ブルーマウンテン、コナなどいろんな種類のコーヒーをその時々のゴールに散りばめ、大きく孤独な波をいくつも超えてここまできました。

ドリップされるその1滴1滴が唯一の無の時間。

この夏は簿記2級に合格。全くわからなかった会計なども自分でできるようになりました。

番茶から置き換わったコーヒーは私の日常に溶け込んではいるけど、カップに注いでいる時のその香りとドリップされる待ち時間は常に非日常です。私にとっての小さな小さなゴールは無になれる小さな休憩場所。そして非日常の空間。きっとこの先もこれは変わらないんだろうなと思っています。

最後に

そういえばコーヒー愛飲家の方たちって、

“コーヒーを好きになった理由ってなんなんだろう。”

“どこでコーヒーに出会ったんだろう。”

そんな想いから今回の企画が始動しました。

コーヒーが好きという共通点、その点と点が繋がりコーヒーステーションを運営できていることを実感しました!


グランプリに選ばれたしんきちの母さん、この度はおめでとうございます!

Noendさんのオーガニック ファインバブル シャワーヘッドを、審査員特別賞のしずくっこさん、猫とビーサンさんにはAmazonギフト券1000円分を贈呈いたします。


今後も読者様にお楽しみいただける企画をしていきますので是非またご参加くださいね♪


小説家によるエッセイ

小説家二名に『コーヒーが好きになった理由』というテーマでエッセイを書いていただきました!心あたたかなエッセイをお楽しみください♪


未上夕二氏

二階堂 凌氏

V60透過ドリッパー01セラミックW
真空二重マグコーヒーメーカー プラス