コーヒーにもフレーバーがあるけど味とどう違う?

コーヒーにもフレーバーがあるけど味とどう違う?

カフェ人気に伴ってドリップコーヒーも再び脚光を浴びていますね。

シングルオリジンのコーヒーを飲む機会も増えており、コーヒー豆そのものが持つ味や香りへの注目も高まってきています。

その中でよく耳にする「フレーバー」。何気なく使ってはいるものの、はっきりとした意味を言える人は少ないのではないでしょうか。

今回は、コーヒーを表現するフレーバーの意味やフレーバーコーヒーを紹介します。

フレーバーとは

ドリップコーヒーを飲む機会が増えてくると、コーヒーの産地やコーヒー豆の種類もいろいろあることがわかってきますよね。

そうなると、少しずつでも良いからいくつかのコーヒー豆を試してみたい、と思う気持ちが芽生えるのは、多くの人にとってごく自然なことでしょう。

おいしいコーヒーに巡り合うためにコーヒーの種類を調べたり、カフェでメニューをじっくり読んだり、おすすめのコーヒーについて尋ねてみたりするかもしれません。

そうすると、おそらく『フレーバー』という言葉を使ったコーヒーの表現に出会うと思います。

「ストロベリーフレーバー」などのように食べ物の味についてよく使われる言葉ですが、コーヒーに使われる場合は、一体どのような意味を持つのでしょう。

それを知るためには、コーヒーの味と香りの関係を知る必要がありそうですよ。

コーヒーの香りは変化する
コーヒーのおいしさを感じる時、大きな要素になるのが味と香りなのですが、実は、コーヒーの香りは4段階の変化を遂げると言われています。

最初の香りは、焙煎前である生豆の青い香り。

2段階目は、焙煎後の豆やミルで挽かれた粉が発する、最も強い「フレグランス」と呼ばれる香り。

3段階目の香りは、コーヒーを抽出した時、お湯の熱により気体となって立ちのぼる「アロマ」。

そして最後の4段階目の香りが、コーヒーを口に含んだ時、味わいと共に鼻に抜けていく「フレーバー」です。

フレーバーとはコーヒーの香りを表現するものではありますが、他の3段階の香りと異なり、口に含まれた状態で感じられる香りであるため、味覚と共に感じる香りと言えるでしょう。

フレーバーを感じてみる
フレーバーがチョコレートやフルーツなどのように普段から実際に食べているもので表現されているフレーバーなら、初めてのコーヒー豆でもイメージが湧きやすくなりますので、試してみたいものを探すのにとても役立ちます。

また、フレーバーを理解したうえでコーヒーを飲んでいくと、自分好みのコーヒーがどんな種類であるのかも、より具体的にわかってくるでしょう。

フレーバーホイール
フレーバーには、食べ物の名前以外にもフローラル・スパイシーなどの表現をすることがあります。

フレーバーをいかに表現するかは、あくまでもその人の感性によるものであり、自由に表現して構いません。

ただ、誰かとコーヒーのフレーバーについて話す時わかりやすく表現したいと思ったら、フレーバーホイールを使ってみるのも一つの方法でしょう。

フレーバーホイールとは、フレーバーの表現が放射線状に並べられた円形の表です。

人それぞれに感じ方が異なる味や香りも言語化された表現を用いることで、味や香りに対する認識をすり合わせやすくなり、お互いに理解しやすくなりますよ。

フレーバーコーヒー

フレーバーコーヒー

いろいろな香りを楽しめるフレーバーコーヒー。コーヒー+αの風味を味わえて徐々に人気が出てきていますので、もうすでに飲んだことがある人も大勢いるかもしれませんね。

フレーバーという言葉を使っていますが、このフレーバーコーヒーは前述した4段階の香りである「フレーバー」とは少し異なった意味を持っています。

4段階の香りはコーヒー豆が持つ本来の香りであるのに対し、フレーバーコーヒーが意味する香り(フレーバー)は、コーヒー豆に他の香りを後から加えたもののことです。

フレーバーコーヒーは、コーヒーにシナモンやリキュールなどを加えたものが始まりとされていて、もともと北欧を中心としたヨーロッパの人々に親しまれていたものでした。

今で言うアレンジコーヒーですが、シナモンやリキュールの力を借りて寒さに耐える対策であったのかもしれませんね。

そして1980年頃、コーヒー豆を焙煎する時に香りを付ける技術がアメリカで開発されると、さまざまな香りを一緒に楽しめるフレーバーコーヒーが世界中に知られるようになったというわけです。

香り付けするものをあらかじめ用意していなくてもアレンジコーヒーが飲めるので、フレーバーコーヒーがあればより簡単かつおしゃれにコーヒーを楽しむができますね。

フレーバーコーヒーの種類

フレーバーコーヒーは、コーヒー豆を焙煎しながら香り付けをしているわけですが、ドリップコーヒー以外でもフレーバーコーヒーを飲む方法はあります。

ここでは、市販のフレーバーコーヒーの種類と特徴を紹介します。

・コーヒー用フレーバーシロップ
香料を加えて香り(フレーバー)を付けたシュガーシロップで、コーヒーと相性の良いものです。シロップの種類によっては香りだけではなく、色合いの変化も楽しめますよ。

・インスタント
お湯に溶かすだけで作れるインスタントタイプは、会社など外出先でも手軽に楽しめて、初めてのフレーバーコーヒーとしてもおすすめです。

・コーヒー粉
インスタントタイプと比較して芳醇な香りを楽しめるため、本格的な味わいを楽しみたいなら粉タイプがおすすめ。

・コーヒー豆
フレーバーとコーヒー豆が持つ本来の風味や味わいをダイレクトに感じられるのがコーヒー豆の特長です。

新しいコーヒー体験を

新しいコーヒー体験を

アロマテラピーでも知られるように、香りは私たちに良い効果をもたらすことが知られており、コーヒーと共にほかの香りも楽しめるフレーバーコーヒーは、特別な雰囲気の演出にも用いることができますよ。

例えば緊張をほぐしたい時、集中力を高めて何かに取り組みたい時になど、自分の好きな香りがプラスされたフレーバーコーヒーを入れて、これまでとは違った新たなコーヒーを体験してみてはいかがですか。

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コーヒーステーション編集者
自分ではなかなか難しいコーヒー選びをサポートすること。コーヒー器具の開発、販売を手がける株式会社ハリオ商事自ら、コーヒーの淹れ方やコーヒー豆の選び方などを発信しています。

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