コーヒー豆がセールでお得だったので、つい多く買ってしまった、ということはよくありますよね。ですが、コーヒー豆は生鮮食品なので、開封するとどんどん劣化していきます。
少しでも長く風味や味を保つには冷凍保存をおすすめしますが、その際には正しい方法で保存する必要があります。
この記事では、コーヒー豆を冷凍するメリットや保存方法を紹介します。併せて正しい常温・冷蔵での方法も紹介するので、保存の際の参考にしてくださいね。
コーヒー豆を冷凍保存するメリットとは?
コーヒー豆を冷凍すると、次のメリットがあります。
熟成を遅らせられる
コーヒー豆は生鮮食品なので、時間の経過と共に熟成します。熟成しすぎてしまうとコーヒー豆はどんどん劣化し、味や風味が低下してしまいます。
熟成は温度が高いと早く進み、低いと遅くなるので、冷凍保存が熟成速度を一番遅らせることが可能です。
酸化を避けられる
コーヒー豆は空気に触れると酸素と化合して酸化し、どんどん劣化して風味や味が損なわれていきます。適切な方法で冷凍すると、酸素に触れないので劣化速度を遅くできます。
水分含有量が少ないので解凍の必要がない
コーヒー豆は水分含有量が少ないので、冷凍庫に入れても普通の食品のようにカチカチに凍りません。そのため、解凍する必要もなく取り出したらそのまま使えます。
コーヒー豆の保存方法
では、コーヒー豆の保存方法を冷凍と冷蔵・常温に分けて詳しく紹介します。
冷凍の場合
コーヒー豆を保存する際に最も気を付けたいことは、空気に触れないようにすること。これはどの保存方法でも同じです。空気に触れてしまうと上記で説明したように酸化が起こり、風味や味が悪くなってしまいます。
さらに、冷凍する場合は「霜」が付かないようにすることも大切です。霜が付くとコーヒー豆の味や風味がものすごく劣化してしまいます。
これらの対策には、機密性の高いファスナー付きの保存袋で保存することと、1回に冷凍庫から出したい分の量に小分けして保存することが有効です。
ファスナーを閉める前に袋の中の空気をできるだけ出してください。また、使い切れずに再冷凍すると風味や味の劣化がひどくなるので、1回で使い切る分量に小分けしましょう。
できれば、粉ではなく豆の状態で保存すると長く保存できます。急速冷凍の機能が付いている場合は、急速冷凍がおすすめです。
冷蔵庫の場合
コーヒー豆を冷蔵庫で保存する場合は、空気に触れないことと湿気対策をすることの2点に注意しましょう。ガラスやプラスチックの保存用の容器やファスナー付きの保存袋がおすすめです。
ファスナー付きの袋は、冷凍と同じように空気をしっかり抜くことが大切です。保存用のびんは空気を抜くことはできないので、空気中の湿気を吸わないように乾燥剤を入れておきましょう。
また、冷蔵庫の開け閉めによる温度の変化の影響を受けにくい場所に保管することも大切です。
常温の場合
袋を開けてから1週間程度で飲みきる場合は、常温保存がおすすめです。常温保存で気を付けることは、空気、温度、湿度、直射日光の4つ。
密閉性と遮光性が高い容器に入れて直射日光を避けて保存しましょう。ガラスの保存用のびんやアルミコーティングされた保存袋がおすすめです。
ただし、ガラスの保存用のびんは遮光性がないので、置く場所に注意してください。
また、真空パックは機密性が高いですが、NGです。コーヒー豆は豆そのものに酸素が含まれているため、炭酸ガスを発生させています。
そのため、冷凍せずに真空パックで保存すると、袋の中にガスが溜まり、袋が膨張して破裂してしまう場合があります。
コーヒー豆やコーヒーの粉の保存期間は?
冷凍保存したコーヒー豆は、約3ヶ月保存できます。粉の場合は約1ヶ月です。
半年程度までは大丈夫という説もありますが、冷凍期間が長くなると冷凍焼けを起こして劣化してしまうので、気を付けましょう。
冷蔵の場合は、粉を真空パックの状態にすると約1~2ヶ月は持ちます。
冷凍したコーヒー豆の使い方
冷凍保存したコーヒー豆を使う時は、解凍しなくてもそのまま使用でき、常温保存の場合と同じように、焙煎できます。
反対に解凍すると水分が発生し、風味や味が劣化する場合があるので注意しましょう。
正しい保存方法で最後までおいしく飲もう!
コーヒーをおいしく飲むためには、味と風味を保つことが重要。袋を開封すると、そのとたんに味と風味の劣化が始まるので、なるべく早く飲みきることが大切です。
とは言っても、頻繁に買い物に行けなかったり、容量が大きい方が価格が安かったりするので、どうしても多く買ってしまいがち。そんな時は、正しい保存方法でできるだけ長く味と風味を保ちましょう。
長く保存したい場合は冷凍庫で、1週間では飲みきれないけれど2週間くらいで飲みきれる場合は冷蔵庫、1週間以内に飲むのなら常温、と使い分けるのがおすすめです。
正しい保存方法で、最後までおいしくコーヒーを味わってくださいね。