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焙煎度別に紹介! アイスコーヒーに合うフードペアリング6選

とあるカフェ、電球色の間接照明が照らすシックな店内に足を踏み入れると、カウンター横に木枠のガラスショーケースが置いてある。中にはスイーツや軽食が入っていて、店員さんにコーヒーを頼むと「そのコーヒーなら、、、と相性いいですよ。いかがですか?」なんて笑顔で尋ねられる。ショーケースに視線を向けてしまえば抗えず、「お願いします。」と返事をする他ないだろう。

実際、こうしておすすめされた食べ物とコーヒーはとても相性が良く、お互いがお互いを引き立て合うように調和する。まさにこれが「フードペアリング」というもの。


コーヒー片手にお気に入りの本を読むのもいいけど、コーヒーと共に美味しいスイーツに舌鼓を打つのもまたいい。

今回は、アイスコーヒーを入れたグラスとともに食卓を彩る食べ物を紹介。


フードペアリング 基本の考え方

コーヒーと共に口に運ぶ物といえば、パッと思い浮かぶものだと朝食時のフルーツジャムを塗ったトースト、お昼のおやつだとチョコレートやクッキーだろうか。もちろんコーヒーとマッチする。ただし、「どんなコーヒーと合わせる?」という注釈がつく。


フードペアリングの考え方は、「似たような味・香りのもの」もしくは「対照的なもの」を合わせること、とされている。だから、フルーティーな酸味を持つジャムをのせたトーストなら、合わせるコーヒーは同じく酸味に特徴のあるコーヒーを。ビターなチョコレートなら、同じく深い苦味に甘さの余韻が楽しめるコーヒーもいいだろう。

ただし、これは「基本の考え方」というだけであって、万人に共通するものとは限らない。人の好みは千差万別。ある人にとっては「このコーヒーにはこのスイーツがベスト!」と思っても、他の人にとってはそうではない、なんてことは当たり前にある。だから、基本の考え方をフードペアリングの入り口として、実際に色々と試してみて舌に合ったものこそが自分にとっての正解になる。

今回の記事が、「鉄板の組み合わせ」を見つけるための手助けになればと思う。


コーヒーにおけるフードペアリングの考え方

コーヒーのペアリングを考える時に第一に押さえておくべきことはコーヒー豆の「焙煎度」かな。なぜなら、コーヒーの味を形作る重要な要素「酸味」と「苦味」は焙煎度によって大きく左右されている。大雑把だけど、焙煎度別による味わいの違いは以下の通り。

浅煎り:豊かな酸味があって、苦味が少ない味わい

中煎り:酸味・苦味ともに感じられるバランスの取れた味わい

深煎り:酸味が少なく、苦味がしっかりと感じられる味わい

これと先ほど紹介したフードペアリングの考え方である、「似たような味・香りのもの」と「対照的なもの」を合わせて考えると、どんな組み合わせの相性がいいのかが見えてくる。

例えば、浅煎りのコーヒーならフレッシュフルーツを使った明るい酸味を持った食べ物。深煎りのコーヒーなら生クリームやバターを使った濃厚な甘さとコクのある食べ物、と言った具合。なので、フードペアリングの第一歩として自分の好みなコーヒーの焙煎度を把握してほしい。そうすることで、「このコーヒーならあの食べ物と相性が良さそうだな。」なんて思い浮かぶようになる。


私のお気に入り。焙煎度別フードペアリング

ここからは私のお気に入り、暑い夏に飲むアイスコーヒーのお供を紹介。参考程度にどうぞ。


■浅煎りコーヒー

オニオントースト

フレッシュなオニオンと、程よい甘酸っぱさで味を引き締めてくれるピクルス。そして味をまとめるマヨネーズがあれば最高。一口食べて浅煎りのコーヒーを口に運べば、酸味が調和してスッと静かにオニオントーストの余韻が喉を通る。次の一口を早く運べと言わんばかり。相性のいいコーヒーの風味がたまらない。


マドレーヌ

口の中でふわりと広がるやさしい甘みに、爽やかなレモンの香りが鼻腔をくすぐるマドレーヌ。この控えめな甘さと爽やかなレモンの風味が浅煎りのコーヒーとマッチする。特に、レモンを思わせるフレーバーを持った浅煎りのコーヒーと合わせると、最高の余韻を味わえる。


中煎りコーヒー

ホットケーキ

少量のバターとメープルシロップをかけたシンプルなホットケーキ。甘すぎず、だけど軽すぎず。その塩梅が難しいけど、だからこそ最高のバランスを追い求めたくなる。程よい甘さとできたての香ばしさが、バランスの良い中煎りのコーヒーと絶妙にマッチする。


フレンチトースト

「牛乳と卵を使っているんだから、コーヒーと合わないハズがない」、そう思わせてくれるくらい二つの食材に対する信頼度は高い。言わずもがな、牛乳とコーヒーで作るアレンジレシピはたくさんある。それに喫茶店でモーニングを注文すれば、コーヒーと共に卵料理が運ばれて来ることは想像に難くない。だからこその信頼度の高さ。

甘すぎるとコーヒーとのバランスを崩してしまうから、砂糖控えめでいただくのがおすすめ。


深煎りコーヒー

シナモンロール

パン生地の柔らかな甘みとほんのりスパイシーなシナモンの香り。この甘みと独特な香りは口に含むと長い余韻を味わえる。そこに一口コクのある深煎りのコーヒーを飲めば、口内で主張していたシナモンを程よく喉奥へ誘導してくれる。後に残るのは、控えめに主張するシナモンの香りと深煎りコーヒー特有のまったりとした後味。


どら焼き

和菓子といえばお茶を連想させるけど、コーヒーともマッチする。甘さはしっかりとあるのに主張はしすぎない、素晴らしい口当たりのあんこはコクのある深煎りコーヒーをより一層引き立ててくれる名脇役。後味には小豆のフレーバーが静かに立ち、素晴らしい余韻を届けてくれる。


最後に

焙煎度別でみるフードペアリングについて紹介しました。

私のお気に入りのペアリングなので参考程度に留めて、自分にとっての『鉄板の組み合わせ』を見つけられる手助けができれば嬉しいです。

実はフードペアリングはもっと奥が深くて、さらに突き詰めると酸味や苦味の『質』も考慮に入れることがある。例えば酸味の中でも、柑橘系なのか青リンゴやパイナップルを思わせるフレーバーなのか。そんなことも考慮に入れてペアリングを楽しむと、より世界が広がりますね。


それでは。


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