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コーヒー&スイーツがやめられない理由と美容の大敵「糖化」の関係

クッキーやケーキ、チョコレートなどのスイーツは、ほろ苦いコーヒーとの相性が抜群です。つい食べすぎてしまい、摂取したカロリーに後悔した経験もあるのではないでしょうか。私たちを魅了してやまないコーヒー&スイーツ。その理由は科学的に解明されています。しかし糖分のとりすぎは体重だけでなく、老化の原因「糖化」を引き起こすことも…!本記事ではコーヒーによる味覚変化と、糖化による美容への影響についてを深堀りします。


【コーヒーがもたらす甘味増幅効果】

2020年、デンマークにあるオーフス大学の研究チームにより、156名の被験者を対象とした「コーヒーが味覚と嗅覚に与える影響」のテストがおこなわれました。


これまでの研究では、コーヒーに含まれる 2 つの化合物(カフェインとキナ酸)は、特定の甘味受容体の活動を抑制すると考えられていました。これは舌がコーヒーの苦味にさらされると、一時的に甘味を感じる働きが鈍くなることを意味します。

しかし研究メンバーであるアレクサンダー・ウィック・フィエルスタッド氏により「コーヒーの苦味が甘味の知覚を高め、苦味の知覚を抑えられる可能性が高い」との結果が報告されました。つまりコーヒーには甘味増幅成分が含まれると考えられ、コーヒーはスイーツの味をより高めるといえるでしょう。

【コーヒーの苦味はビターチョコをも甘くする⁉】

同研究ではビターチョコのように苦味のあるものを食べたとしても、コーヒーにより苦味が抑えられ、最終的には甘味が強調されることも明らかとしました。また、コーヒーによる甘味の増幅効果にカフェインの影響はなく、ノンカフェインコーヒーにおいても甘味が増すとされています。


【コーヒー&スイーツの無限ループが糖化を招く⁉】

コーヒー独特の苦味は甘いスイーツをさらに美味しく、ビターチョコをもマイルドな甘味へと変化させることが科学的検証によって認められました。しかしスイーツの過度な摂取は、体重増加だけでなく、肌トラブルを加速させる「糖化」を引き起こします。


【肌老化を招く糖化とは?】

糖化とは過剰に摂取した糖が体内のタンパク質や脂質と結びつく化学反応です。糖化のプロセスではAGEs(終末糖化産物)と呼ばれる悪玉物質がつくられ、肌老化を加速させます。

体内では体温が糖化に関与するため、「体のコゲ」といわれることも。コーヒータイムに欠かせないチョコやクッキー、甘いデザートドリンクの過剰摂取には注意が必要です。


【黄くすみだけじゃない!糖化が招く深刻な肌トラブル】

糖化によってつくられた悪玉物質AGEsは肌細胞に蓄積します。肌の最外層である表皮層だけでなく、コラーゲンやエラスチンが存在する真皮層まで影響を及ぼすことが糖化の特徴です。

美容雑誌などでは「糖化=肌の黄くすみの原因」といった記事も多く見られます。表皮層に蓄積したAGEsは肌代謝を遅らせ、古い角質の排出が滞るため黄くすみを引き起こすことも少なくありません。

またAGEsはコラーゲンやエラスチンなどの皮膚弾性物質を変性させ、劣化スピードを加速します。コラーゲン・エラスチンは肌に弾力を与えるスプリングの役割をもつ物質です。糖化により硬く、脆くなることで深刻なシワやたるみを引き起こし、セルフケアで改善することは困難といえるでしょう。


【あなたの肌糖化レベルは?簡易セルフチェック】

糖化はさまざまな肌トラブルを引き起こします。チェックの数が多いほど、肌の糖化が進行している可能性も…! 糖分を控え、バランスの良い食生活を心がけましょう。


□甘いもの(スイーツ)を食べすぎてしまう

□顔全体が黄ばんでみえる

□肌がくすみ透明感がない

□洗顔しても肌がザラつく

□目尻のシワが増えた

□目の下のたるみが気になる

□肌のハリや弾力が衰えた

□オイリー肌なのに乾燥する

□頬がたるみ輪郭が四角くなってきた

□ほうれい線が深くなってきた

□あご下のたるみが気になる


【糖化を数値化!AGEs検査とは】

糖化は肌トラブルだけでなく糖尿病や動脈硬化など、さまざまな病気を引き起こすといわれています。近年ではAGEs検査をおこなう医療機関も多く、採血や測定器により体内の糖化度を数値化することも可能です。(自費診療)


【スイーツ休日で心とお肌にやさしいコーヒータイムを】

コーヒーの独特な香りと苦味はスイーツの美味しさをさらに引き立てます。コーヒーのもたらす甘味増幅効果は抗いがたい魅力がある一方、過度な糖分摂取は糖化による肌トラブルを招くため注意が必要です。

糖化を抑えるためにスイーツを我慢して、少しだけ高級なコーヒー豆に挑戦してはいかがでしょうか?睡蓮の花のように美しいドリッパー「SUIREN」から滴るコーヒーを眺める時間は、スイーツに負けないほど幸せな気持ちを増幅してくれるかもしれません。


株式会社MEDITOWA 美容医療ライター 城戸香


■参考文献

○「Chemosensory Sensitivity after Coffee Consumption Is Not Static: Short-Term Effects on Gustatory and Olfactory Sensitivity」

○大原薬品工業株式会社「食べ方のコツで糖化を防ごう!」

https://www.ohara-ch.co.jp/

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