味と香りを楽しめるドリップコーヒーは、ドリップ後に「コーヒーかす」が必ず残ります。そのまま捨ててしまいがちなコーヒーかすですが、実はさまざまな再利用方法があるのです。
今回は、コーヒーかすの持つ意外な効果や、コーヒーかすの再利用方法をご紹介します。ごく当たり前に捨てていたコーヒーかすが意外な場所で活躍してくれるため、エコな上にお財布にも優しいですよ。
コーヒーかすの消臭効果
コーヒーかすはアンモニアの脱臭効果を持っているため、消臭剤としての活用が可能です。消臭効果で知られる活性炭よりも、約5倍のアンモニア吸収率があるといわれており、実用性に優れています。
コーヒーかすに消臭効果があるのは、コーヒーかすに含まれる水分がアンモニアを溶かしつつ、コーヒー豆にあるたくさんの小さな孔がニオイを吸収するためです。コーヒーかすの優れた消臭効果はさまざまな場面で活かせますよ。
コーヒーかすは再利用できる!効果的な活用方法
ここからは、コーヒーかすの具体的な再利用方法を5つに分けてご紹介します。
消臭剤
乾燥させたコーヒーかすは消臭剤として利用可能です。ガーゼの袋やお茶パックなどに乾いたコーヒーかすを入れ、消臭したい場所に置きます。
冷蔵庫の中や台所用ゴミ箱に忍ばせておくのがおすすめです。トイレに置いても効果的ですし、玄関周りでも利用できます。下駄箱や靴の中に入れておけば、雨でぬれた靴のニオイも脱臭してくれますよ。
コーヒーかすはしっかり乾燥させて使用すれば、1か月ほど消臭効果が持続します。月に1回の交換で済むので手間も掛からず、経済的です。
洗剤代わりに利用
鍋にカレーなどの強いニオイがこびりついてしまった時は、コーヒーかすを使った消臭が可能です。ニオイが気になる鍋やフライパンに水を入れ、コーヒーかすを入れて数分煮立たせましょう。水で洗い流してから火にかけて水分を飛ばせば、気になるニオイがすっかり取れますよ。
コーヒー豆の油分を吸収する性質も見逃せません。調理後の魚焼きグリルに水分を含んだコーヒーかすを広げておけば、魚の油やいやなニオイを吸い取ってくれます。
また、洗いにくい水筒にもコーヒーかすが役立ちます。水筒にコーヒーかすと水を入れ、ふたをしてよく振ってみてください。コーヒーかすが水筒の底や隅まで届いて汚れを落としてくれますよ。
入浴剤
コーヒーの香りにはリラックス効果があるため、入浴剤として使うのもおすすめです。コーヒー豆のかすをストッキングやお茶パックなどに入れ、お風呂に入れるだけで入浴剤としての効能を楽しめます。コーヒーの油分によって保湿効果が期待できるのも嬉しいですね。
コーヒーの色が残るのを防ぐため、コーヒーかすを入浴剤として利用した後は湯船をよく洗いましょう。バスタオルに色が付かないよう、髪や体もよく洗い流してくださいね。
除草剤と肥料
コーヒーかすに含まれるカフェインやポリフェノールには、土に混ぜると雑草を生やしにくくする効果があります。乾いたコーヒーかすを土に混ぜれば、除草剤としての効果が1年ほど期待できますよ。
コーヒーかすを混ぜた土は、2年目以降は肥料として力を発揮します。コーヒーかすの小さな孔に住みついた微生物の働きによって、優れた肥料へと変化するのです。
虫除け
コーヒーの香りが苦手な虫には、コーヒーかすを虫除け代わりに使うのが効果的です。乾燥したコーヒーかすは、火をつければ蚊取り線香として使えるため、庭作業の際に試してみてください。
また、ナメクジやアブラムシなどの害虫予防にも有効です。除草剤を兼ねて土に混ぜておけば、虫除け効果も期待できます。混ぜすぎると植物の成長に影響が出てしまうため、植物の近くを避けつつ適度な量を混ぜましょう。
コーヒーかすを乾燥させて再利用
コーヒーかすを再利用する際は、水分を完全に飛ばして乾燥させることが重要です。トイレなどの消臭用として水分を切らずに利用する方法もありますが、1~2日程度しか日持ちせず、カビが発生する恐れもあります。
乾燥したコーヒーかすの方が持続性もあり、高い効果が期待できるため、下記の方法を用いてコーヒーかすを乾燥させてくださいね。
天日干し
日なたで乾かすのが確実な方法です。コーヒーかすを新聞紙や皿に広げ、丸一日干せば問題なく乾きます。風通しが良すぎる場所に干すと、コーヒーかすが飛んでしまうので注意しましょう。
電子レンジ
少しの量なら電子レンジで乾かすこともできますよ。600wで1分程度加熱し、混ぜながら様子を見て30秒ずつ加熱してください。
コーヒーかすを再利用してエコな生活を送ろう!
ドリップコーヒーをおいしく飲んだ後のコーヒーかすは、消臭効果を筆頭にさまざまな場所で力を発揮します。
トイレ・靴箱の脱臭や、洗剤代わりに活用することも可能です。入浴剤・肥料・虫除けなど、用途は多岐にわたります。天日干しや電子レンジを用いて、コーヒーかすをしっかり乾燥させてから使用しましょう。
ほんのひと手間で、ごみを減らしつつコーヒーかすを再利用できます。気軽にできるエコな取り組みを実践して、お財布にも環境にも優しい習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。