コーヒーのカフェインが気になる人に朗報!脱カフェインのデカフェとは?

コーヒーのカフェインが気になる人に朗報!脱カフェインのデカフェとは?

コーヒーに含まれているカフェインですが、覚醒作用があり刺激が強いので、人によっては飲めない場合があります。

そこで、近年注目されているのが「デカフェ」です。デカフェはカフェインが含まれていないコーヒーのことを言います。

この記事では、そんなデカフェについて詳しく解説します。

デカフェはコーヒーなの?コーヒーではないの?

デカフェとは、もともとはカフェインが含まれているものからカフェインを除去したもののことを指します。

一般的には、デカフェと言うとカフェインレスのコーヒーを指すことが多いのですが、コーヒー以外にもカフェインが使われていないお茶や紅茶、コーラを説明する語句としても使われます。

デカフェはコーヒーなの?コーヒーではないの?

デカフェとカフェインレス、ノンカフェインの違いとは?

カフェインが含まれていない飲み物を指す言葉には、デカフェ以外にも「カフェインレス」や「ノンカフェイン」があります。

この3つは同じように使われている場合がありますが、厳密には違いがあります。

デカフェは上記で説明したように、カフェインが含まれているものからカフェインを取り除いたものです。

それに対してカフェインレスは、もともとカフェインの含有量が少ないものを指しています。

日本では、「レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約」で、カフェインを90%以上除去したものを「カフェインレス」「デカフェインフリー」「デカフェネイテッドコーヒー」と表示することとされています。

つまり、コーヒーに含まれているカフェインは全体の3%以下なので、カフェインの含有量が約0.3%以下であれば「デカフェ」「カフェインレス」と表示することが可能です。

「ノンカフェイン」は、カフェインが全く入っていないものを指します。

これらの表示はパッケージに記載されているので、妊婦さんなどカフェインの摂取が気になる人は、デカフェではなくノンカフェインを選びましょう。

 

脱カフェインの方法

カフェインを取り除く方法には、「有機溶媒抽出法」「超臨界CO2抽出法」「スイス式水抽出法」の3つがあります。

有機溶媒抽出法

コーヒー豆を、直接ジクロロメタンやエタノールなどの有機溶媒(水に溶けない、もしくは溶けにくい有機物を溶かすためのもの)に漬けてカフェインを取り除く方法です。

有機溶媒剤が豆に残ってしまい安全性に不安があることや、コーヒーの香りやうまみも取り除いてしまうため、日本では使用が禁止されています。

ただし、海外では使用されているところもあります。

超臨界CO2抽出法

二酸化炭素を加熱して液体でも気体でもない超臨界状態にすると、物質を分解する働きを持ちます。

この働きを利用してカフェインを取り除く方法を、超臨界CO2抽出法と言います。

こちらも安全性が高く、カフェインを取り除く前より若干風味が柔らかくなりますが、その他のデメリットはありません。

スイス式水抽出法

水にコーヒー豆を漬けて成分を抽出し、その水からカフェインを取り除く方法です。

3つの方法の中で一番安全性が高いと言われている方法で、1988年にスイスウォーター社が「スイスウォータープロセス」として特許を取っています。

コーヒーノキの育成

もともとカフェインが含まれていないコーヒー豆を栽培すれば、カフェインを取り除く必要はなく、味や風味にも影響がないのでは?という考えの基に研究されているのが、カフェインを含まないコーヒーノキの育種です。

2003年には、奈良先端科学技術大学院大学の研究グループが、通常のコーヒーノキに比べて葉に含まれるカフェイン含有量が70%少ないコーヒーノキの栽培に成功しています。

ただし、その豆に含まれているカフェインが少ないかどうかはまだわかっていません。

また、遺伝子組み換えによる食品の人体や環境に対する安全性はまだ判明していないので、不安視する声もあります。

しかし、細菌類にも遺伝子があって生育の過程で構造が変わることがあり、検証に必要な成分の抽出が難しいため、研究がまだ進んでいません。

カフェインレスコーヒーノキの栽培が成功し、実用化するにはまだまだ研究や実験の余地があります。

コーヒーノキの育成

デカフェでコーヒーを摂取する機会を増やそう

コーヒーを飲むと眠気が覚め、頭がすっきりします。

カフェインが入っていないコーヒーにはその作用はないので、眠気覚ましの効果は期待できません。

ですが、カフェインが入っていないため、コーヒーは好きだけれどもカフェインが合わない体質の人や妊娠中の人など、カフェインの摂取を控えたい人も飲めるのが大きなメリットです。

また、夜寝る前にはコーヒーは寝付きが悪くなるのでおすすめできませんが、デカフェなら寝る前にもコーヒーを楽しめます。

朝の寝起きや日中の活動時にはカフェイン入りのコーヒーを飲み、午後やお休み前にはデカフェやノンカフェインを楽しむ、などデカフェを上手に取り入れて、コーヒーを楽しむ機会を増やしてみてはどうでしょうか?

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コーヒーステーション編集者
自分ではなかなか難しいコーヒー選びをサポートすること。コーヒー器具の開発、販売を手がける株式会社ハリオ商事自ら、コーヒーの淹れ方やコーヒー豆の選び方などを発信しています。

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