在宅時間が長くなりご自宅でコーヒーを淹れる方が増えているようです。『おうちカフェ』と言うフレーズもよく聞くようになりました。
今回はその『おうちカフェ』を少しでも贅沢に感じられる、ワインのようなコーヒーについてご紹介していきます。
そもそも似ているワインとコーヒー
私が思うコーヒーとワインの類似点とは?
①複雑な風味や香りを大切にしている
コーヒーカップやワイングラスが良い例です。香りを楽しむための工夫を凝らした様々な形が存在しています。
②果実味=フルーティーで酸味の質の高さが評価されている
コーヒーとワインの品評会の項目にもある『酸味の質』果実味を重要視している点からも非常に似ていると言えます。
③単一の果実から発酵による精製方法で個性を出している
ワインの精製で欠かせない発酵ですが、実はコーヒーも発酵の力を借りて美味しさを引き出しています。
精製方法もまるでワインのようなコーヒー
もともとワインに似ているフレーバーのコーヒーもありますが、最近、アナロビックファーメンテーションやダブルファーメンテーションという新しい精製方法でコーヒー業界を賑わせているのをご存じでしょうか?精製工程の途中で空気を遮断したタンクに入れバクテリアの力で発酵させている嫌気性醗酵を取り入れたコーヒーなのですが、ワインの精製方法からヒントを得たと言われています。精製方法すら近づけたコーヒーは、まさしくワインのようなコーヒーとも言えるのではないでしょうか。
これがおススメ!ワインのようなコーヒー3選
具体的に、どのようなコーヒー豆がワインのようなコーヒーなのか、私が飲んだことのあるコーヒーの中から3つほどご紹介いたします。
①エチオピア イルガチェフェG1 ウオッシュド
エチオピア南部シダモ地区にあるイルガチェフェ村で収穫される高級コーヒー豆です。標高2,000m前後の高地で栽培されているため昼夜の寒暖差が大きく、そのためコーヒー豆は味が風味豊かで濃厚な美味しいコーヒー豆を収穫できます。イルガチェフェはモカの中でも珍しくウオッシュド(水洗式)精製されているため、すっきりとした味わいなります。まるで赤ワインのミドルボディを思わせる、香り・果実感・酸味・甘味すべてのバランスの良いコーヒーと言えます。
浅煎り、深煎り、どちらも味わい深く美味しいのですが、おススメ焙煎度はバランスの良い中煎り特徴の酸味は残しつつ甘味も感じるようになります。時間の経過とともに感じる味わいの変化も楽しめます。バランスの良い飲みやすいコーヒーです。
②ドミニカ プリンセサ ワイニーナチュラル
カリブ海に浮かぶイスパニョ-ラ島の東部に位置するドミニカ共和国そのほとんどは山岳地帯で、標高2,000m以上の山々があり、コーヒー栽培に適した寒暖差があり風味豊かなコーヒーを収穫できます。このコーヒーの注目すべき点は、その名の通り『ワイニー』ワインの名を冠するコーヒーです。ナチュラル精製をより時間をかけて腐敗をさせず、ゆっくり発酵させるワイニー精製で発酵臭を纏う独特なコーヒーに仕上げています。高い技術と手間を惜しまない労力を注ぎ込んで、高級ワインを思わせるコーヒーを作り出しています。
おススメ焙煎度は中深煎り独特の酸味は残しつつ甘酸っぱいけどコクがある、口当たりの印象が美しく、赤ワインのような上品な味わいになります。少し癖のあるコーヒーを試してみて下さい。
③コロンビア エルパライソ農園 ダブルアナエロビック ライチ
南米コロンビアの南西部のコーヒー名産地カウカ県の農園物。2000年代から開業したばかりの新しい農園ですが収穫後の発酵、精製技術に力を入れアナエロビック (嫌気性発酵)で名声を轟かせています。標高1700mの高地で栽培されたコーヒーです。このコーヒーの最大の特徴はダブルアナエロビック精製で作られる、いままで飲んだことのないような驚きのフレーバーです。その名の通りライチを思わせる強烈なフルーティー感は、まさに白ワインのようなコーヒーです。
おススメ焙煎度は浅煎りライチや洋ナシのような驚きのさわやかな酸味、マスカットのような甘味も広がります。今までコーヒーの常識を良い意味で覆してくれます。白ワインが好きな方に是非試して頂きたいコーヒーです。
まとめ
今回は少し贅沢にコーヒータイムを楽しむ、ワインのようなコーヒーをご紹介しました。ワインもコーヒーも趣向品と呼ばれています。豆の特徴や焙煎によって複雑に風味が違ってきます知れば知るほどコーヒーの世界は本当に奥が深いです。
きっと世の中に美味しいコーヒーの正解はありません。この機会に是非、自分にあうコーヒーを探してみてはいかがでしょうか。