コーヒーの粉の量で味が変わる。適した量と多過ぎ・少な過ぎでの変化とは

コーヒーの粉の量で味が変わる。適した量と多過ぎ・少な過ぎでの変化とは

いつもと同じコーヒーの粉を使っているのに「なんだか今日は味が違うかも……」と感じたことはありませんか?その原因はコーヒー粉の量にあるかもしれません。

そこで今回は適した量や多過ぎ、少な過ぎた時の味の変化について解説します。適した量を知っておけば、いつでも安定しておいしいコーヒーが入れられるようになることでしょう。

コーヒー粉の適量

まずは、コーヒー粉の適量を確認してみましょう。

カップ1杯分あたりのコーヒー粉の分量

レギュラーサイズのコーヒーカップ1杯分(できあがり約140ml)に対するコーヒー粉の適量は10g~12gです。

しかし、普段マグカップでコーヒーを飲んでいるという人も多いのではないでしょうか。その場合はカップのサイズに合わせてコーヒー粉の分量を調整しましょう。

例えば、一般的なマグカップなら容量240ml~300mlとなり、レギュラーカップの約2杯分入るため、コーヒー粉の量も増やす必要があります。けれども、単純にコーヒー粉を2倍の量入れてしまうと、味わいが濃くなってしまいます。

なぜなら、コーヒー粉の量が多いと、ドリップをする際にお湯がコーヒー粉を通過するまでの時間が長くなるからです。お湯とコーヒー粉が接触している時間が長ければ長いほど濃度が高くなるため、コーヒーの味は濃くなります。

ですから、2杯分のコーヒー(マグカップ1杯分)を入れる場合には、コーヒー粉の量は2倍ではなく、気持ち少な目に入れることをおすすめします。

目安としては、5%~10%減らすことでちょうど良い味わいに仕上がるでしょう。

10gってスプーン何杯分?
カップ1杯分に最適なコーヒーのグラム数を確認しましたが、毎回10gをはかりで計測するのは面倒ですよね。そこで便利なのがスプーンです。

いつも同じスプーンで計れば同じ味を再現することができるでしょう。しかし、注意しなければならない点があります。それは、ドリッパーに付属しているスプーンはメーカーによって微妙にサイズが違う場合があるということです。

おおよそ8g~12gですが、必ずしも10gとは限らないということを覚えておきましょう。

無難なのは、一般的な計量スプーンを使って計る方法です。コーヒー粉10gはだいたい大さじ2杯、小さじの場合は5杯分となります。とはいえ、計量スプーンによっては想定している量に達していないこともあるかもしれません。

ですから最初だけ計りできちんと計って、スプーンですくってどれくらいの量かを確認しておくことをおすすめします。

コーヒー粉の適量

分量の少なさや多さによる味の変化とは

「コーヒーがあまりおいしくない!」と感じた時、分量が少ないのかそれとも多いのかを知っておくことも大切です。ここでは、分量による味の変化についてお伝えします。

コーヒー粉の分量が少ない時
お湯の量に対してコーヒー粉の分量が少ない時は、やはり味が薄くなってしまいます。コーヒーの分量が少ないとコーヒーの成分が十分に摘出できないため、薄いコーヒーになってしまうのです。

ちなみにアメリカンコーヒーといってわざと薄めに作るコーヒーもありますが、それでも基本的には10gのコーヒー粉を120mlのお湯で抽出します。後から40ml~60mlのお湯で薄めるため、まずくなることはないといえるでしょう。

薄めのコーヒーが好きな人も、コーヒー粉は10g以上で抽出し、後からお湯で薄めるのがおすすめです。10gより少ない分量で抽出するのは、コーヒーの味が薄くおいしくなくなってしまうので避けた方が良いでしょう。

コーヒー粉の分量が多い時
一方、コーヒー粉の分量が多いと濃度が高くなるため、苦味が強くどっしりとした味わいになります。

濃いめが好きな人はわざと多めに粉を入れるのも良いでしょう。10gは基本的な量ですので、微調整して自分好みの濃さを発見するのもおすすめです。

また、飲み方によって濃さを変え、工夫してみるのも良いですね。例えば、カフェオレならミルクを加えるため、濃いめのコーヒーにすることで味わい深くなるでしょう。

さらにウインナーコーヒーを飲む場合は泡立てたホイップクリームを乗せるため、コーヒーを濃く入れることで苦味や香りが生クリームのコクを引き立て満足度の高い一杯を味わえますよ。

ちなみに甘いスイーツを食べる時にも、濃いめのコーヒーがぴったりでしょう。

おいしいコーヒーを入れるために

おいしいコーヒーを入れるために粉の量以外に大事なこととは

ドリッパーでコーヒーを入れる場合、コーヒー粉の量以外にも目を向けるべきポイントがあります。それはお湯の温度や注ぎ方、蒸らし方です。

まず注意したいのは、お湯の温度です。お湯は93℃から95℃がおいしくコーヒーを飲める温度になります。沸騰したお湯を約1分間置くと、だいたいこの温度になると言われています。

お湯の温度が高過ぎると抽出スピードが早くなるため苦味やえぐみが出やすくなり、反対にお湯の温度が低いと酸味が出やすくなるのです。

また、お湯は2回に分けて注ぐのが基本となっています。1回目はドリッパーの中心付近に円を描くように注ぎ、そのまま40秒ほど待ちます。この蒸らし時間が重要なポイントです。

続いて2回目は大きく全体にお湯が行き渡るように円を描きながら注いでいきます。

このように、コーヒーの粉の量に加え、お湯の温度やお湯の注ぎ方、蒸らし時間にこだわることによって、よりおいしいコーヒーを入れることができるでしょう。

コーヒー粉の適量を覚えていつでもおいしいコーヒーを

今回はコーヒー粉の適量や分量による味の変化、おいしいコーヒーを入れるポイントについてお伝えしました。

自宅でコーヒーを入れて飲んでいるという人も、コーヒー粉は適当に入れていて分量までは気にしていなかったかもしれません。

また、お湯も沸騰してすぐに入れていることが多いのではないでしょうか。

ぜひ今回紹介したコーヒー粉の分量やお湯の温度、注ぎ方や蒸らし方を参考に、コーヒーを入れてみてはいかがでしょうか。

ちょっとした気配りをするだけで、いつでも安定したおいしいコーヒーを楽しむことができますよ。

 

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コーヒーステーション編集者
自分ではなかなか難しいコーヒー選びをサポートすること。コーヒー器具の開発、販売を手がける株式会社ハリオ商事自ら、コーヒーの淹れ方やコーヒー豆の選び方などを発信しています。

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