フレンチプレスや茶こしでコーヒーを入れたらどう変わる?浸漬法でコーヒーを抽出する方法を解説

※本記事は2021年3月20日に公開された記事を再編集して掲載しています。

コーヒーは、大きく分けて透過法と浸漬法で入れることができます。今回は、透過法よりも簡単に美味しいコーヒーを入れることができる浸漬法の代表的な手法「フレンチプレス」の特徴とちょっと変わった「茶こし」を使った入れ方などを解説します。

フレンチプレスとは?

コーヒーを入れると聞いてイメージするのは、お湯をコーヒー粉に少しずつ注ぎ入れてポタポタと落ちてきたコーヒーの抽出液をサーバーからカップに入れて完成する方法です。

この方法は、コーヒー粉にお湯を透過させて抽出することから透過法と呼ばれ、ハンドドリップコーヒーが代表的です。
しかし、近年は、フレンチプレスを代表とする「浸漬法」も注目されています。では、フレンチプレスとは、どのような入れ方なのでしょうか。

フレンチプレスの呼び方は?
フレンチプレスは、アメリカで「コーヒープレス」と呼ばれています。オーストラリアやアフリカでは「プランジャー」とも呼ばれていますが、元はフランスで考えられた抽出方法なので、「フレンチプレス」もしくは「カフェティエール」と呼ばれるのが一般的です。

フレンチプレスの入れ方は?
フレンチプレスは、とてもシンプルな入れ方で、用意する器具は「フレンチプレス」と呼ばれているプレスポットのみです。名前だけ聞くとどのような器具なのか想像もできませんが、茶葉から紅茶を入れるときに使用する茶葉を下に押すプランジャーが付いているポットのことです。

日本では紅茶のポット?
実は、フレンチプレスのポットは、日本で紅茶用のポットとして売り出され人気の出た商品のため、コーヒーを入れる器具より紅茶を入れるポットとして認識されていますが、海外ではコーヒーを手軽に入れる器具として知られています。

ここまでの説明でわかるように、フレンチプレスの入れ方はいたってシンプルで、紅茶を入れるようにコーヒー粉を入れてお湯を注いで時間が来たらプランジャーを下に押すだけで美味しいコーヒーができます。そのため、お湯を注ぐスピードや量にコツがいるハンドドリップコーヒーと比べて誰が入れても安定した同じ味になるのです。

フレンチプレスの特徴

簡単にコーヒーを入れることができるフレンチプレスの特徴としてあげられるのが、コーヒー豆本来の味が楽しめることです。

透過法の特徴
透過法であるハンドドリップコーヒーは、紙や布をフィルターとしてコーヒーを漉すので雑味などが取り除かれることやコーヒー粉がお湯に浸かる時間が短いためスッキリとした味わいになります。

浸漬法の特徴
対して浸漬法のフレンチプレスの場合は、粗く挽いた豆をお湯に浸けた後、プランジャーで下に押し込んで完成する入れ方なので、コーヒーオイルもそのまま抽出されて豆の鮮度や特徴がより強く感じられます。

そのため、コーヒー豆によっては、コーヒー本来の味や雑味、苦みもはっきり出てくるので、味わいがきついと感じる場合もあります。

そんなときは、フレンチプレスで入れたコーヒーをドリップ用のペーパーに落としてろ過してみると、強い雑味や苦みが緩和されて飲みやすくなるので、「フレンチプレスで入れると苦みが強い」と感じられるときは、試してみるのもおすすめです。

フレンチプレスの特徴

フレンチプレスでコーヒーを美味しく入れる方法

ハンドドリップコーヒーよりも簡単に入れることができるフレンチプレスですが、美味しく入れるにはいくつかポイントがあります。ここでは、美味しく入れるポイントも含めてフレンチプレスの入れ方を簡単に紹介します。

コーヒー粉を用意
まず、コーヒー粉を用意しますが、ここで注意したいのは、粉の挽き具合です。深煎り~中煎り程度に煎った豆を中細挽き~粗挽きにします。コーヒー1杯分の目安は、お湯160㏄に対してコーヒーの粉12~13gですが、お好みで調整してください。

お湯を注ぐ
フレンチプレスのポットにコーヒー粉を入れて分量分のお湯を注ぎますが、ヘラなどでお湯と粉をしっかりと馴染ませて乾いた粉がないようにするのがポイントです。

4分置く
お湯と粉が馴染んだら、プランジャーを下ろさず蓋をして4分置いてコーヒー成分を抽出します。4分経ったらプランジャーで粉を沈めてカップに注ぎできあがりですが、コーヒーを抽出する時間がとても大切になります。

フレンチプレスは、簡単に入れることのできる方法ですが、4分置いて抽出することがポイントになるので覚えておくと良いでしょう。

フレンチプレスがなかったら?家にある茶こしでコーヒーを美味しく入れる方法

ドリップコーヒーとフレンチプレスの良いところ取りをした入れ方に「茶こし」で入れる方法があります。

茶こしにコーヒー粉を入れてお湯を注ぐと、フィルターを使ったドリップコーヒーよりも抽出液がカップに落ちていく時間がかかるため、フレンチプレスのようにコーヒーオイルもしっかり抽出できます。

茶こしで入れるコーヒーも簡単ですが、茶こしの目が粗いとコーヒー粉がお湯と一緒に下に落ちてしまうので、なるべく目が細かい茶こしを選ぶことが大切です。

また、ドリップコーヒーと同じようにお湯を注いで30秒~40秒ほど蒸らす時間を取ることもポイント。粉を蒸らし終わったら30ml程度お湯を注いで、お湯が落ちきったら次のお湯を注ぐようにします。

フレンチプレスがなくても、茶こしがあれば美味しいコーヒーを入れることができるので試してみてくださいね。

気軽に美味しいコーヒーを楽しもう!

ハンドドリップコーヒーよりも手軽にコーヒーを入れたいときは、紅茶用のポットを使って美味しいコーヒーを入れてみてはいかがでしょうか。

フレンチプレスは、しっかりコーヒーの味を感じることができるのに、とても簡単なコーヒーの入れ方です。ポットにお湯を注いだら4分置いてカップに注いでみましょう。

紅茶用のポットがない場合は、茶こしでも美味しいコーヒーを入れることができます。

さっぱりとした味が特徴のハンドドリップコーヒーと飲み比べてみるのもおすすめです。










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コーヒーステーション編集者
自分ではなかなか難しいコーヒー選びをサポートすること。コーヒー器具の開発、販売を手がける株式会社ハリオ商事自ら、コーヒーの淹れ方やコーヒー豆の選び方などを発信しています。

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