近年海外セレブの間で「コンブチャ」が流行っていますが、ここでいうコンブチャとは日本の昆布茶のことです。
実は、コーヒーと昆布茶は、一見遠い関係のように思われがちですが、実はいくつかの類似点があるのをご存知でしたか?しかも、精製方法にまで共通点があるのです。
加えて、健康効果が期待できる点も似ているのではないでしょうか。そこで今回はコーヒーと昆布茶の意外な関係性について迫ってみたいと思います!
昆布茶とは?
そもそも昆布茶とは、昆布を細かく刻んだもの、あるいは粉末にしたものにお湯を注いだ飲み物のことです。
日本での歴史は古く、江戸時代には既に飲まれていたと言われています。その頃は刻んだ昆布にお湯を注いで飲まれていたとされていますが、私たちがよく目にする粉末の昆布茶が誕生したのは、大正7年(1918年)頃です。
昆布茶のブランドで有名な「玉露園(ぎょくろえん)」が作ったことで知られています。フリーズドライのコーヒーが世に出始めたのが昭和13年なので、昆布茶はそれよりもずっと早くから飲まれていたのです。
元祖インスタント飲料の昆布茶は、飲むだけでなく今では調味料としても使われるなど、幅広く親しまれています。
昆布茶の健康効果
コーヒーには脂肪を燃焼させる効果や脂肪吸収を抑制する効果が期待できる、ポリフェノールやカフェインが含まれているため、ダイエット向きの飲み物と言われています。
一方、昆布茶は食物繊維が豊富でコーヒーと同様に、ダイエットに良いとされているのですが、他にはどんな栄養素や効果があるのでしょうか。
ここでは昆布茶のカロリーや健康効果について詳しく解説していきます!
昆布茶は低カロリーでダイエット向き
昆布茶1杯分(2g)あたりのカロリーは4kcalです。2杯飲んだとしてもわずか8kcalしかなく低カロリーだということがわかります。
何か飲みたくなった時には、砂糖がたっぷり入った飲み物は割けて、昆布茶を選択することで摂取カロリーが抑えられますよ。
うまみ成分「グルタミン酸」で食欲抑制効果
昆布茶には、うま味成分のひとつ、「グルタミン酸」が含まれています。グルタミン酸はたんぱく質を構成するアミノ酸の一種です。
グルタミン酸はかつお節などに含まれる「イノシン酸」と組み合わせることで、劇的にうま味が増し、うま味の相乗効果が生まれると言われています。
昆布茶を飲むことで、うま味成分が脳に伝わり満足感が得られ、食欲が抑えられますよ。
「グルタミン酸」の働きで脂肪の蓄積を抑制
グルタミン酸には、皮下脂肪や内臓脂肪の蓄積を抑制する効果も期待できるとされています。
動物を用いた研究では、普通に飲料を与えた時とグルタミン酸を摂取した後に飲料を与えた場合を比較した結果、皮下脂肪量や内臓脂肪量、また血中レプチン量が低下したことが明らかとなっています。
「ヨウ素」で基礎代謝がアップ!
昆布茶には「ヨウ素」が含まれています。ヨウ素は基礎代謝を上げる効果があると言われています。基礎代謝が上がることで、消費カロリーが増え太りにくく痩せやすい体質へとつながるのです。
また、甲状腺ホルモンを生成するのに必要な栄養素でもあり、不足すると疲労感や体調不良などの症状が出ることもあります。甲状腺はエネルギーを作り出す臓器とも呼ばれているため、意識して摂りたい成分のひとつです。
加えて、甲状腺ホルモンは皮膚の乾燥を防ぐ効果があるとされており、美しい肌や髪を作るのにも欠かせない成分とも言われています。
コーヒーと昆布茶の類似点について
記事の冒頭で、コーヒーと昆布茶の精製方法に共通点があるとお伝えしましたが、今の時点ではまったく想像できないという人も多いのではないでしょうか。
それでは、コーヒーと昆布茶の類似点ついて、早速見ていきましょう。
乾燥させる
精製方法での共通点は、「乾燥させる」ということです。まず、コーヒーの代表的な精製方法は主にナチュラル加工とウォッシュド加工の2種類があります。これらの精製方法は工程の順番に違いがあるものの、コーヒーチェリーを天日干しにして乾燥させる時間があるのです。
一方、昆布茶の原料となる昆布も海から収穫した後、必ず天日干しで乾燥させます。コーヒーと昆布、まったく異なる2つの食材ですが意外な所で共通点があったのですね。
天日干しで「グルタミン酸」が増しうま味をアップさせる
コーヒーの原料であるコーヒーチェリーや、昆布を天日干しして乾燥させる理由を知る人は少ないかもしれません。
実は、天日干しをすることで、アミノ酸の一種であるグルタミン酸が増します。これによってうま味成分が増し、さらに美味しくなるのです。太陽の光は遠赤外線が強く、じわじわと乾燥させることでうま味を引き出しているのでしょう。
コーヒーも昆布も共に、太陽の恵みが大きく関わっているのですね。
コーヒーと昆布茶は健康に最適な飲み物!一杯をじっくり味わおう
今回はコーヒーと昆布茶の意外な関係性についてお伝えしました。味も香りもまったく異なる2つの飲み物ですが、実は類似点や共通点があったことに驚かれた人も多いのではないでしょうか。
コーヒーも昆布茶もおいしく作るために、天日干しさせ、乾燥させることが最も重要なことがわかりました。太陽の恵があるからこそ、おいしいコーヒーや昆布茶が成り立っているのですね。
ちなみに昆布茶はコーヒーチェーン店のメニューで扱っているところもあります。やはりそれだけ昆布茶の根強いファンがいるのでしょう。
中でもフレーバー付きの梅昆布茶は飲みやすくおすすめです。ノンカフェインなので夜でも安心して飲むことができますよ。
健康に良いとされるコーヒーや昆布茶、ぜひその日の気分に合わせて、楽しんでくださいね。