水からコーヒーを入れる?水出しコーヒーとは

水からコーヒーを入れる?水出しコーヒーとは

暑い夏、冷たい飲み物で喉を潤して気分をリフレッシュしたくなる人は多いのではないでしょうか。

でも、自宅のドリップコーヒーでアイスコーヒーを作る場合、ドリップの時間は暑さとの戦いでもありますよね。

もっと手軽にアイスコーヒーを作れたら良いのに。もしそう思ったことがあるなら、水出しコーヒーを作ってみてはいかがでしょう。

お湯で入れたドリップコーヒーとは、また違った水出しアイスコーヒーならではのおいしさで、すっきりとした気分になれますよ。

今回は、水出しコーヒーの特徴や、水出しコーヒーの作り方を3種類紹介します。

水出しコーヒーとは

最近は水出しコーヒーを提供するカフェも増えてきていますよね。だから、すでに水出しコーヒーを飲んだことがある人も多いのではないでしょうか。

水出しコーヒーという名前のコーヒーを飲んだことはなくても、『コールドブリュー』や『ダッチコーヒー』という名前でなら、さらに多くの人に飲まれているはずですね。

呼び名は違っていますが、これらは水でゆっくりコーヒーを抽出する製法で、実は同じものなのですよ。

ところで、ダッチとはオランダの別名ですが、ダッチコーヒーと言うからには、水出しコーヒーはオランダでよく飲まれているのでしょうか?

いいえ、水出しコーヒーはオランダではなく、インドネシアが発祥の地と言われています。

かつて植民地であったインドネシアに赴任してきたオランダ人たちにとって、インドネシア産のロブスタ種コーヒーは口に合わず、いかにおいしく飲めるようにするか苦肉の策として生まれたのが、お湯ではなく水でゆっくり抽出する水出しコーヒーだったのだそうです。

おいしいコーヒーを飲みたいがために、思いもよらない手法を用いた先人の知恵には本当に驚かされますね。

水出しコーヒー、味に特徴はある?

ロブスタ種が口に合わずに工夫を重ねたのが水出しコーヒーの始まりとのことですが、では具体的に、コーヒーを水出しで入れるとどのような味になるのでしょうか。

水出しコーヒーは、普通のお湯でドリップするコーヒーよりも苦みやえぐみ・酸味などが出にくくなることから、コクのある甘さと丸みを帯びたまろやかな飲み口になると言われています。

そしてコーヒーの強い風味が抑えられる分さっぱりと軽くなるため、ふだんコーヒーを飲まない人にも飲みやすいのが水出しコーヒーの特徴のひとつでもあるようです。

ちなみに、水出しコーヒーに合うコーヒー豆の焙煎の度合いや挽きの粗さがあるそうで、しっかりと深煎りした豆を中挽きまたは中細挽き程度に仕上げたものがおススメなのだそうですよ。

水出しコーヒーの作り方3種類を紹介

水出しコーヒーは難しいと思っている人も多いかもしれませんが、ドリップ式と比べると、特にテクニックも必要なく、自然に抽出されていくのを待つだけですから、むしろ初心者でも簡単に作れるコーヒーかもしれません。

自宅で水出しコーヒーを作る場合、以下の3つの方法から選ぶと良いでしょう。

コーヒーバッグを使って抽出する方法

この方法は準備や後片付けの手間もかからず、最も手軽に作れる方法と言えるでしょう。

【用意するもの】
・深煎り中挽きのコーヒー粉 100g
・お茶やだし用のバッグ 1枚~数枚
・水 1リットル
・広口のポットまたはピッチャー

【作り方】
1.お茶を入れたり、料理でだしを取ったりする際に使う不織布のバッグにあらかじめコーヒー粉を入れて、コーヒーバッグを作っておきましょう。大きいバッグならひとつでも良いですが、小さいバッグなら小分けにして数袋作っても良いですよ。

2.容器の中に作っておいたコーヒーバッグを入れ、ゆっくりと水を注ぎ入れましょう。常温で1時間程置き、その後冷蔵庫の中で8時間ほどかけて抽出します。

3.コーヒーバッグを容器から取り出して完成です。8時間経過したらなるべく早めにコーヒーバッグを取り出す方が、雑味のないおいしいコーヒーに仕上がりますよ。

コーヒー粉を直接水に浸して抽出する方法

ふだんドリップコーヒーを入れて飲んでいる人は、家にあるフィルターやドリッパーをそのまま使って水出しコーヒーを作れます。

【用意するもの】
・深煎り中挽きのコーヒー粉 40g
・水 500cc
・フィルター
・ドリッパー
・大きめのピッチャーまたはポット 2個

【作り方】
1.ピッチャーに水を入れたら、その中にコーヒー粉40gを入れる。

2.スプーンなどを使い、コーヒー粉が全体に行き渡るようにかき混ぜる。

3.冷蔵庫に入れ、8時間程かけてゆっくり抽出させる。

4.もうひとつのピッチャーにドリッパーとフィルターをセットし、冷蔵庫から取り出した水出しコーヒーを濾せば完成。

水出しコーヒー専用のポットで抽出する方法(点滴抽出)

水滴を垂らしながら抽出する方法なので長く時間がかかりそうに思えますが、500cc程度であれば2,3時間で抽出が終わりますので、その後冷蔵庫で冷やしたとしても、ほかの方法よりも短い時間で水出しコーヒーを作れますよ。

【用意するもの】
・深煎り中挽きのコーヒー粉
・水 500cc
・ウォータードリップサーバー

【作り方】
1.フィルターにコーヒー粉40gを入れます。

2.分量内の水を50ml程取ってコーヒー粉の入ったフィルターに注いだら、かき混ぜてコーヒー粉全体を湿らせます。

3.サーバーの上にコーヒー粉の入った2のフィルターをセットします。

4.フィルターの上にしっかりとタンクをセットし、タンクに水を入れます。

5.タンクに蓋をして、水がすべて落ちきったら完成です。

6.冷蔵庫で1,2時間冷やしましょう。

アイスコーヒーがおいしい

まだまだアイスコーヒーがおいしい

暑さをしのぐアイスコーヒー。水出しコーヒーで作ると、ほのかな甘さとさっぱりした飲み口で、より過ごしやすくなりそうですね。

夜寝る前にポットにコーヒー粉を入れておけば、翌朝には出来上がっているのですから、時間も有効に使えて一石二鳥だと言えますよ。

長引く残暑、おいしい水出しアイスコーヒーで、涼を求めてみてください。

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コーヒーステーション編集者
自分ではなかなか難しいコーヒー選びをサポートすること。コーヒー器具の開発、販売を手がける株式会社ハリオ商事自ら、コーヒーの淹れ方やコーヒー豆の選び方などを発信しています。

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