一般的なサイフォンは、アルコールランプをはじめとする熱源を必要とします。アウトドアで使用すると熱源の炎が風に煽られるため、うまく熱が伝わらないことも。
ほかにもサイフォンはガラス器具を用いることから、持ち運びが難しいと感じる人もいるでしょう。そのため、アウトドアでサイフォンに挑戦しようと思う人は少ない傾向です。
しかしサイフォンを使用して入れたコーヒーは、喫茶店の入れたてコーヒーのように香りが高く、コーヒー豆の味わいを存分に楽しめます。またサイフォンでコーヒーを抽出する様も魅力的といえるでしょう。
この記事では、アウトドアでも楽しめるサイフォンを使ったコーヒーの入れ方を紹介します。おすすめのサイフォンも紹介しているので、ぜひアウトドアでも挑戦してみてくださいね。
サイフォンでコーヒーを美味しく入れる方法
まずは、サイフォンを使用してコーヒーを入れる方法を紹介します。サイフォンの使い方は、難しいと感じる人もいるかもしれません。
しかし正しい手順や分量などがわかれば、誰でもおいしいコーヒーを入れられます。ぜひ手順を理解し、香り豊かなコーヒーを味わいましょう。
【必要な道具を揃える】
サイフォンは以下の道具が必要です。
・ロート
・フラスコ
・スタンド
・竹べら(マドラー)
・アルコールランプをはじめとする熱源
・ろ過器もしくはろ過布、使い捨てのろ過ペーパー
セットで買えば必須な道具は揃っているので、活用するとよいでしょう。またキャンプでサイフォンを使用する場合は、使い捨てのろ過ペーパーがおすすめ。手入れや保管に手間をかけることなく、おいしいコーヒーを楽しめます。
【サイフォンでコーヒーを入れる手順】
1.中細挽きのコーヒー豆を用意する(1人分120mlなら豆は12g、2人分240mlなら24gで計算)。ろ過ペーパーをセットしたロートにコーヒー豆を入れる。
2.フラスコに少量のお湯を入れて、フラスコを温める。温めに使用したお湯を捨てたら、抽出に使用するお湯を入れる(1人分なら145ml、2人分なら290mlで計算)。
3.フラスコにロートを斜めに挿してセットする。
4.アルコールランプに火を付けて、フラスコの真ん中の下に設置する。このとき風の影響を受けないよう、対策をしておく。
5.ろ過ペーパーを固定している玉鎖から気泡が出てきたら、フラスコにロートをしっかり挿し込む。
6.お湯がロートに上がってきたら、お湯を浸透させるために竹べらを使用して、コーヒーの粉をロートの外側から内側に向かって3~4回押し沈める(かき混ぜるわけではないので、注意しておこなう)。
7.粉が沈んだら軽くかき混ぜて約60秒放置。その後、アルコールランプを消す。
8.火を消したら、コーヒーがフラスコに抽出される。
キャンプなどのアウトドアでも活躍してくれるサイフォン3選
ここからは、キャンプなどのアウトドアでも使用できるサイフォンを3つ紹介します。それぞれの特徴を理解して、好みに合わせたサイフォンを選びましょう。
・Tiamo:コーヒーサイフォン
Tiamoのサイフォンはガストーチ(家庭用携帯コンロガスボンベ)を使用しているため、多少風に煽られても問題なく使用できます。
そのためキャンプをはじめとするアウトドアでも、サイフォンで入れたコーヒーを味わえるでしょう。
・HARIO:コーヒーサイフォン テクニカTCA-2
HARIOのコーヒーサイフォン テクニカTCA-2を使用すると、コーヒーが冷めにくいため時間が経ってもおいしいコーヒーを楽しめます。
また部品の形が直線的で扱いやすいのも特徴です。アウトドアで持ち運ぶときも便利といえるでしょう。万が一部品が壊れても、新しい部品を入手しやすいこともおすすめポイントです。
・HARIO:コーヒーサイフォン テクニカTCA-3
HARIOのコーヒーサイフォン テクニカTCA-3はアルコールランプだけではなく、ガスバーナーも使用できるため、風の影響を受けやすいアウトドアでも使いやすいサイフォンです。
TCA-2同様、こちらのサイフォンも部品が揃っているため、万が一壊れても長く使用し続けられます。
サイフォンを使用してアウトドアで本格的なコーヒーを味わおう
サイフォンは熱源を使用するため風の影響を受けやすく、アウトドアでの使用を避ける人は少なくありません。またガラス器具を使用することから、持ち運びに不便さを感じる人もいるでしょう。
しかしサイフォンで入れたコーヒーは、喫茶店の入れたてコーヒーのような味わいを楽しめるほか、入れる過程も魅力的といえます。アウトドアで使うと、自然を感じながら本格的なコーヒータイムを満喫できるでしょう。
サイフォンは使い方が難しいと思われがちですが、手順や分量さえ抑えれば再現性の高い器具のため誰が入れてもおいしいコーヒーを味わえます。
アウトドアの楽しいひと時の中に、サイフォンで入れたコーヒーを取り入れ、香り豊かなブレイクタイムを満喫してみてください。