エスプレッソとは、深入り豆を極細に挽き、お湯を加圧状態にして30秒程度の短時間で一気に抽出する、イタリア発祥のコーヒーです。イタリア語で「急行」を意味し、朝の時間のない時にサッと作って、グイッと飲み干すのがイタリア流です。
風味豊かで香り高いエスプレッソですが、苦いというイメージがあり、エスプレッソはまだ日本ではメジャーな飲み物とは言えないですよね。
ですが実は、エスプレッソは正しい飲み方をすれば苦味がクセになる、日本人でもおいしく飲めるコーヒーなのです。
そこで今回は、エスプレッソの正しい飲み方についてご紹介します。エスプレッソの本場イタリアの味わい方で、ぜひおいしいエスプレッソを楽しんでみてくださいね。
ショートブラックとロングブラックはオーストラリアでの呼称
最近、「ショートブラック」や「ロングブラック」の呼称をカフェなどで見かけるようになりました。オーストラリアやニュージーランドの呼び方で、この呼称を使っているカフェはオセアニア由来のカフェと言えます。
オーストラリアは、コーヒーにこだわりのあるお国柄です。よって、ショートブラック、ロングブラックとメニューに書いてある場合には、こだわりのコーヒーが味わえるかもしれません。
ショートブラックはエスプレッソ
ショートブラックとは、エスプレッソを指します。カップに少量のエスプレッソコーヒーが注がれます。量を増やして欲しい時には「ダブル」を指定しましょう。
ロングブラックはお湯にエスプレッソを足したもの
ロングブラックとは、お湯にエスプレッソを足したもので、日本人が日頃飲んでいるブラックコーヒーに近いです。エスプレッソにお湯を注ぐのではなく、お湯にエスプレッソを注ぐのがポイントです。
こうすることによって、エスプレッソのきれいなクリーム状の泡であるクレマが崩れず、風味が損なわれにくくなります。
本場イタリア流!エスプレッソの正しいの飲み方
ここでは、エスプレッソの正しい飲み方をご紹介します。本場イタリアならではの粋な飲み方ですので、ぜひこの機会に覚えて、カフェでカッコよくエスプレッソを楽しんでくださいね。
エスプレッソを飲む前にしておきたいこと
エスプレッソは豊かな風味と後味が持ち味です。エスプレッソを存分に楽しむためには、飲む前に口の中をきれいにしておくと良いでしょう。口の中をきれいにする方法は、主に以下の2つがあります。
カフェによってはエスプレッソと一緒に出されることがありますので、知っておくとスマートですよ。
水を飲む
少量の水を口に含み、口の中をすっきりさせる方法です。本場ナポリのバール(カフェ)ではエスプレッソと一緒に、小さなカップで出されることが多いです。
炭酸水を飲む
水ではなくノンシュガーの炭酸水が出されることもあります。シュワっとしたキレのある炭酸水のテイストが、口の中をさわやかにしてくれます。
エスプレッソの飲み方①まずは砂糖を入れる
イタリアではエスプレッソに砂糖をティースプーン山盛り1〜2杯程度、たっぷりと入れます。砂糖の量は好みですが、たっぷりめに入れるのがおすすめです。甘みの後にふんわりと苦味が広がり、ビターチョコレートのような味わいになります。
エスプレッソの飲み方②サッとかき混ぜる
砂糖を入れたら、全て溶かす必要はありません。エスプレッソのコクや深みは表層の白っぽいクレマと呼ばれるクリーム状の泡にあります。このクレマを崩さないように、スプーンでサッとカップの縁をなぞるように1〜2周させる程度で十分です。
なお、底に残った砂糖は、エスプレッソを飲み終わった後にスプーンですくって食べます。カラメルのようでおいしいので、ぜひ試してみてくださいね。
エスプレッソの飲み方③出来立てを3口程度で飲み干す
エスプレッソは少量のため冷めやすく、時間が経つと味が劣化してしまいます。エスプレッソの肝は豊かなフレーバーにあるので、出来立てをグイッと3口程度で飲み干すと良いでしょう。
エスプレッソの飲み方④お湯で割ってアメリカーノにしてもおいしい
冒頭で、お湯にエスプレッソを注ぐのはロングブラックとご紹介しましたが、エスプレッソにお湯を注ぐアメリカーノという飲み方もあります。エスプレッソのコクやフレーバーを残しながら、苦味を抑えられます。
アメリカーノは日本人になじみのあるブラックコーヒーに近いので、いきなりエスプレッソにチャレンジするのは気が引けるという方は、アメリカーノから試してみてはいかがでしょうか。
エスプレッソは特別な一杯
今回は、エスプレッソの正しい飲み方についてご紹介しました。エスプレッソには「急行」の他に「特別」という意味もあります。今まで日本人にはなじみが薄かったエスプレッソですが、正しい飲み方により、ご褒美のように特別なおいしいコーヒーが味わえるでしょう。
この機会にぜひカフェでエスプレッソを注文して、本場の正しい飲み方で味わってみてください。豊かな風味と程よい苦味の虜になるでしょう。