【信太美月氏プロフィール】
1992年12月8日生まれ、神栖市出身。
東京のカフェ「LATTEST」店長、モデル、神栖市PR大使。
若年層を中心に支持されInstagram 13万人のフォロワーがいる。
2015年テラスハウスに出演。
CRAZY BARISTA Latte Art Editionの大会審査員を務める。
珈琲は嗜好品
コーヒーは嗜好品であり、それぞれの方に好みがありますので私が作るコーヒーは「こだわらないこと」をポリシーとしています。
もちろんバリスタとして私が美味しいと思うコーヒーの条件やレシピはありますし、お店としての味も大切にしています。でも常連さんや好みがわかっている人に対しては、それぞれに合わせた提案をしたり、レシピを少し変えて作ったりしています。私はお客様に寄り添い、柔軟で引き出しの多いバリスタになりたいと常々思っています。
コーヒーとの出会いはフリーランスで芸能の仕事をしている時に、打合わせ場所として使ったカフェでクライアントの方から「コーヒーでいい?」と聞かれ、流れのまま頼んだのが大人になって初めて飲むコーヒーでした。 打合せ中だったため、何気なく砂糖もミルクも入れずに飲んでみると、
「あれっ!美味しいかも・・・」
今まで私の中にあったコーヒーのイメージとは全く違うもので、バリスタが淹れるとこんなに美味しくなるのかと衝撃を受けました。これがきっかけでコーヒー好きとなり、カフェを頻繁に利用するようになりました。
カフェの店内を見回してみると、お友達とお喋りしている人や、本やスマホを見ている人、仕事している人、バリスタと話しに来る常連さんなど、人それぞれの楽しみ方や利用方法があり、いい時間を過ごし、いい表情で帰っていくように見えます。
「こんな自由で素敵な空間を作ったり提供できる人になりたい!」という気持ちが込み上げてきて、私がコーヒー好きになったきっかけをくれたLATTEST表参道店で働かせてもらえるようになりました。
働き始めて1ヶ月ほどたった頃からお店を1人で任されるようになり、そこからはトライアンドエラーの繰り返し。教えてもらえる先輩が同じ店舗にいない…新人ではあるものの、お客様にとって私はコーヒーのプロフェッショナルなわけで、美味しい1杯に満足して帰っていただきたい。お店の看板を背負っているので今できる最高の1杯を提供しようと必死でした。毎日疑問に思うことが出てきては調べて実践してみる。お客様にもフィードバックをもらったり、先輩に飲んでもらうために本店に行ったり。今振り返ると、もがき苦しんでいたこの時期に私はたくさん成長させてもらったと思います。
コーヒー豆は産地によって個性があり、ワインやカカオのように品種や製法、国や農園によって大きな違いがあります。珈琲ドリップをしてみたいと思ったきっかけは、この違いを体験して話せるようになりたいと思ったからです。
その違いのわかる人ってなんかかっこよくないですか?
まぁ違いも何もその頃の私には全くわからなかったですけど・・・
勉強しても勉強しても、経験しても経験しても終わりが見えない。
「何これって・・・」
ただの飲み物1つに人生かけちゃいたいと思うような、そんな好奇心です。
なんでもやってみたい、好奇心は旺盛なタイプだとは思うのですが、まさかこんなに夢中になれるとは、私自身も思ってもみませんでした。
スペシャリティコーヒーは、豆が持つフレーバーも魅力の一つですが、初めはフレーバーをとることが(感じることが)とても難しいです。
フレーバーホイールというものを参考にたくさんカッピングをします。
味のとれる先輩と一緒にカッピングする機会を作り、美味しいと評判のお店にたくさん足を運びました。
フレーバーをとれるようになり、美味しさの基準を自分の中に持てるようになるまでには、時間をかけて色々なコーヒーを自分の舌でたくさん経験することが1番の近道です。
例えば、ナチュラル製法(コーヒーの実の果実がついたままそのまま乾かす製法)は果実味が出やすく、熟成したフルーツのような甘い印象。ウォッシュド製法(実の部分を洗って剥がしてから乾かす製法)で処理したコーヒーは爽やかでクリーンな味わい。製法だけでも好みや気分に合わせて選ぶ楽しみなどもあります。国によっての個性もわかるようになってくるとドンドン面白くなってきます。
「なんかコーヒーの魅力について押し売りしちゃっている気がしますが、ちょっとでも興味を持ってくださったら、なんでもバリスタに聞いてみて欲しいです。」
私たちバリスタは、自分に合う珈琲を探している人のお手伝いが出来ればとても嬉しく思います。
コーヒーというツールによって皆様と関われること、皆様に笑顔になってもらえることが私にとって一番幸せなことです。
人と人が繋がり、色々なことをシェアして分かち合って、大きなコミュニティになっていく。その架け橋となるような場所が私の理想とするお店の在り方です。