中南米の中でもクォリティが高い!「ニカラグアコーヒー」ってどんなコーヒー?

中南米の中でもクォリティが高い!「ニカラグアコーヒー」ってどんなコーヒー?

「ニカラグアコーヒー」の名前は聞いたことがあっても、ニカラグアってどこの国?ニカラグアコーヒーってどんなコーヒーなの?と聞かれると正確に答えられない人は多いのではないでしょうか?

そこで今回は、ニカラグアコーヒーについて詳しく解説します。
この記事を読んで、ニカラグアコーヒーに詳しくなりましょう!

そもそも「ニカラグア」とはどんな国?

ニカラグアは、中央アメリカの中ほどにある共和制国家です。

国土面積は日本の約3分の1と小さい国で、国の中央に火山がある山岳地帯があります。

標高や地域によって気候が異なっており、なかでも山岳部は温暖で湿潤な気候と火山の影響を受けたミネラルを多く含む土壌により、コーヒー栽培に適しています。

1850年代からコーヒー豆の栽培が本格的に始まり、1900年代に生産量が大きく増えました。現在では年間8万トンを超える生産量を誇っています。

そのため、ニカラグアの輸出品の中でも、コーヒー豆は大きなウエイトを占めているのです。

ニカラグアコーヒーにはどんな品種があるの?

世界中のコーヒー豆は、ほんのりとした酸味やコク、甘みがある「アラビカ種」と苦味や焦げたような香ばしい香りが特徴の「ロブスタ種」の2つに大きく分類されます。

ニカラグアコーヒーはアラビカ種で、品種は農園ごとに異なりますが、なかでも有名な品種に「マラゴジッペ」と「ジャバニカ」の2つがあります。

マラゴジッペ
マラゴジッペは、ブラジル産のティピカ種の突然変異です。大粒なのが特徴で、標準的なコーヒー豆の1.4倍程度の大きさがあります。

この突然変異種が発見されたのがブラジルのバイーア州、マラゴジッペ地区だったので、その名前がつけられました。

マラゴジッペは豆だけでなくコーヒーの木自体が大きいため、木が高く収穫が困難です。

また、生産性が低いため、その大きさと相まって希少種とされています。

カフェインは少なめで、酸味、甘み、苦味のバランスが取れた味が特徴。とくに高品質のものは、甘くフルーティな香りがします。

ジャバニカ
ジャバニカは、ジャバとニカラグアの造語で、インドネシアのジャワ島のジャワコーヒーと同じ種類のコーヒーなのでその名がつきました。

ジャワ島からニカラグアに持ち込まれて、研究所でニカラグアに適した品種に改良されました。

ニカラグアの北部エリアはジャワ島と環境が似ているので、品質が良いジャバニカ種のコーヒーを生産しています。

ジャバニカ種は、コクや甘みがありながらスパイシーな味が特徴です。デリケートな品種なので、世界中でも生産している地域が少なく、希少性が高い品種です。

ニカラグアコーヒーにはどんな品種があるの?

ニカラグアコーヒーの特徴

ニカラグアコーヒーは、ニカラグア南部のマナグア地区の標高500~800メートル、ニカラグア北部のマダガイパ地区の標高650~1000メートル、標高650~1650メートルのイノテガ地区で、主に栽培されています。

ニカラグアコーヒーの特徴には、次の2つが挙げられます。

大規模農家が多い
中央アメリカは、ホンジュラスやコスタリカもコーヒー栽培が盛んなことで知られています。

しかし、ニカラグアはこれらの国と違って、100ha以上の大規模農家による効率のよい栽培や収穫がされているのが特徴です。

100ha以上の大規模農家は、全体の40%あります。

標高によってグレードが異なる
ニカラグアコーヒーのもうひとつの特徴は、栽培された地域の標高によりグレードが異なることです。

ニカラグアコーヒーは山岳地帯で栽培されていますが、標高が高くなるほど品質が良くなります。

ニカラグアコーヒーのグレード

ニカラグアコーヒーのグレードは、一般的には以下のように分けられています。

「SHG」(最高級)スクリクトリー・ハイ・グロウン
標高1,500~2,000メートルの地域で栽培されたもの

「HG」ハイ・グロウン
標高1,300~1,500メートルで栽培されたもの

「MG」ミディアム・グロウン
標高1,000~1,300メートルで栽培されたもの

「LG」ロー・グロウン
標高500メートル~1,000メートルで栽培されたもの

ニカラグアコーヒーのグレード

ニカラグアコーヒーの色んな味を楽しもう

ニカラグアコーヒーは、上記で説明したように栽培された標高によってグレードが異なります。

グレードの違いを味わってみたいものですが、コーヒー店ですべてのグレードを味わうのはなかなか難しいものです。

そんな時は、自分でニカラグアコーヒーを入れてみましょう。自宅なら、グレードの違いを味わって好きなものを選べます。

また、焙煎の度合いや精製方法によっても味や風味は異なります。

「ナチュラル」や「パルプドナチュラル」のニカラグアコーヒーを中煎りから中浅煎りで焙煎すると、フルーティな味わいが強くなります。

中深煎りにすると、始めは苦味が先に立ち、時間がたつとほんのりとフルーティな爽やかさを味わえます。

いろいろなアプローチで、自分好みのニカラグアコーヒーを発見してみてはいかがでしょうか?

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コーヒーステーション編集者
自分ではなかなか難しいコーヒー選びをサポートすること。コーヒー器具の開発、販売を手がける株式会社ハリオ商事自ら、コーヒーの淹れ方やコーヒー豆の選び方などを発信しています。

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