「 あ 」行から始まるコーヒー用語
- アイスブリュードコーヒー
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「ドラフトコーヒー」ともいう。アメリカで発祥したコーヒーで、ビールのような細やかな泡が特徴。水出しコーヒーを樽詰めして圧縮窒素を入れ、専用のサーバーで抽出する。
- アイリッシュコーヒー
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アイルランドで発祥したコーヒードリンク。アイリッシュウイスキーを使用するため「アイリッシュコーヒー」と呼ぶ。スコッチグレインを使う場合「ゲーリック・コーヒー」と呼ぶ。一般的には、アイリッシュウイスキー、深煎のコーヒー、角砂糖と生クリームを使用する。温めたカップに角砂糖とコーヒーを入れ、アイリッシュウイスキーを注いで軽くかき混ぜる。最後に生クリームをトッピングすると完成。ウイスキーとホットコーヒーを使うので、寒い時期によく飲まれている。
- アインシュペナー
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日本で「ウィンナーコーヒー」というと「アインシュペナー」を指すことが多い。砂糖を入れたカップに、深煎りの豆で抽出した苦めのコーヒーを入れ、コーヒーと同量のホイップクリームをコーヒーに浮かべると完成。ホットの場合、コーヒーとホイップクリームを別々に楽しんだ後、かき混ぜてから飲むのがおすすめ。アイスの場合、かき混ぜると分離してしまうので、スプーンでホイップクリームを食べながらコーヒーを楽しむのがおすすめ。
- 浅煎り(あさいり)
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3階段の焙煎度合いで表す場合の、一番浅い焙煎度合。香りとコクは少なく、強い酸味が特徴。浅煎りの豆はシナモンの色になっている。8階段の焙煎度合いで表すなら「ライトロースト」と「シナモンロースト」に当たる。
- 麻袋(あさぶくろ・またい)
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コーヒーの生豆を生産地から運搬するために使われる袋。通常、袋の表面には、生産国名、生産地、銘柄、グレード、出荷港名や輸出入者名などの情報が表示されている。
- アセプティック・ブリックパック(Aseptic Brick Pack)
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「ABパック」ともいう。高温で内容物と容器を短時間殺菌して充填する密封の包装技術。高温の短時間殺菌なので加熱による劣化が少ない。また殺菌して密封されるので、長時間の常温保存が可能。
- アフターテイスト
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コーヒーを飲んだ後、口に残っている風味、後味。コーヒー豆の「カッピング」の基準。コーヒー豆本来の特性を示すことができるので、コーヒーの「ボディ(コク)」に関係する。甘い余韻が口に長く残れば、点数が高くなる。逆に、苦味、渋みなどの印象が口に残ると、点数が低くなる。また、人類の食道と気道が繋がっているため「香り」がアフターテイストに大きく影響する。
- アマレロ
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アラビカ種からの色素変異種。実が熟すときれいな黄色になるので「アマレロ」と名づけられた。特有の甘味と香りが味わいの特徴である。病害虫に弱いので栽培に手間がかかる。ポルトガル語の「アマレロ」は「黄色」という意味。
- アメリカスペシャルティコーヒー協会
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「Specialty Coffee Association of America(SCAA)」。1982年に設立され、コーヒーの栽培やローストなどの産業基準を設定している。また、スペシャルティコーヒーの評価基準を設定し、高級コーヒー豆の開発や促進を推し進めている。
- アメリカンコーヒー
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浅煎りのコーヒー豆を使って多めのお湯で抽出したコーヒー。苦味より強い酸味が味わえるのが特徴。また「アメリカンコーヒー」は和製英語なので、日本でしか使われていない。日本では「お湯で薄めたコーヒー」と指すことが多いが、正しくは「浅煎り豆を多めのお湯で淹れたコーヒー」。
- アラビカ種(あらびかしゅ)
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商業向けで、世界で主流となっている品種。コーヒーの3原種の一つ。原産地はエチオピアで、病気や虫害に弱いので、栽培に手間がかかる。生産量は世界全体の約7割である。豊かな香りと酸味が味わいの特徴。現在、主にストレートとして飲まれている。栽培地域は1000~2000mの高地。
- 粗挽き(あらびき)
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コーヒー豆の挽き方の中で、一番粗い挽き方。「バーコレーター」やハリオの「ダブルメッシュメタルドリッパー」などの長い接触時間が必要な抽出器具に適する。
- アレンジコーヒー
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「バリエーションコーヒー」ともいう。コーヒーにミルク、酒やアイスクリームなどが付いているドリンク。「キャラメル カフェ・オ・レ」や「カフェ・ロワイヤル」などがアレンジコーヒーの例。
- アロマ
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コーヒー特有の香りのこと。特にお湯で抽出してからの香り。フルーツやハーブなどに例えて表現されることが多い。他に挽いた豆の香りを指す「フレグランス」とコーヒーを口に含んだ時の香りを指す「フレーバー」がある。
- アロマパック
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豆の包装方法の一つ。コーヒー豆の炭酸ガスを抜き外気(特に酸素)の侵入も防ぐ特殊バルブがあり、パックの破裂と豆の酸化を防ぐバック。
- アンウォッシュド
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コーヒー豆の精製方法の一つ。収穫したコーヒーチェリーを天日乾燥し外皮や果肉などを取り除き、生豆の状態にする方法。「ナチュラル」とも呼ぶ。果肉が残ったままで乾燥なので、独特な風味が得られる。また水を大量に使わないので、環境に優しく、工程もシンプル。降雨量が少ない産地でよく利用されている。
- イタリアンロースト
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8階段の焙煎度合い中で、最も深煎りとされる焙煎度合。豆の色はほとんど黒色。豆の表面に油分が出てツヤツヤと光りがある。強烈な苦味が味わいの特徴。イタリアでよく飲まれているエスプレッソの定番な焙煎度合なので「イタリアン」と呼ぶ。
- イブリック
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中近東で飲用されるトルコ式コーヒーを淹れるための伝統的な抽出器具。「ジャズベ」とも呼ぶ。銅や真ちゅう製で、長い柄がついた柄杓型が特徴。淹れ方はパウダーのようなコーヒー粉、砂糖とお湯を入れて煮出す。
- インスタントコーヒー
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日本の科学者、加藤博士によって発明されたコーヒー。コーヒー液を乾燥機械で乾燥させて加工したインスタント食品。お湯で溶かして飲むコーヒー。加工方法は、主に「スプレードライ法」や「フリーズドライ法」がある。
- インディアコーヒー
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インドでよく見られて、少量のコーヒーに多めのミルクと砂糖を入れるコーヒーの飲み方。2つの金属カップを使用し、高いところから注ぐことを繰り返して泡立てるのが特徴で、まろやかな味わいが楽しめる。
- ウィンナーコーヒー
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「ウィンナ・コーヒー」ともいう。オーストリアの「ウィーン」で発祥したコーヒーの飲み方。甘味と苦味の変化がしっかり味わえるのがウィンナーコーヒーの特徴。「ウィンナー」は「ウィーン風の」という意味。ウィーンでよく飲まれているのは「メランジェ」と「フランツィスカーナー」。日本では、コーヒーの上にホイップクリームをのせたコーヒーを指すが、この言葉は日本でしか使われていない。日本の「ウィンナーコーヒー」に近いものが「アインシュペナー」と「カフェー・ミット・シュラークオーバース」。
作り方は、深煎りのコーヒーに、ホイップクリームを浮かべると完成。好みにより、ココアパウダーをトッピングすることもある。
- ウェット・カプチーノ
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スチームミルクがフォームミルクより割合の多い飲み物。カプチーノの一種。
- ウォータードリップ
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冷水で一滴ずつ長時間かけて抽出する方法。あるいは、その方法で抽出されるコーヒー。「ダッチコーヒー」、「水出しコーヒー」とも呼ぶ。良い甘味があり、ほぼ苦味がないのが特徴である。
- ウォッシュド
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コーヒーの生豆の精製方法の一つ。「水洗式(すいせんしき)」とも呼ぶ。
コーヒーチェリーを水槽に入れ、浮いた未熟豆や異物を取り除く。パルパーという果肉除去機で果肉を除去した後に水に漬けて発酵させる。ミューシレージという粘液質を取り除き、水槽に再度入れ水洗いして乾燥。その後、脱殻し生豆にする。大量の水が必要なので、水源が豊富の産地で採用されている。
- ウツカフェ
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マヤ語で「良いコーヒー」の意味で、持続可能な農業のために設定された認証を与えられたコーヒー。UTZ認証は、生産者や加工者が、良い品質と信頼できるコーヒー豆を栽培しながら環境や自然資源を守ることを証明する。
- エアロプレス
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2000年以後に発明されたコーヒー抽出器具。空気圧を利用して抽出するのが特徴。注射器のようなポットに、コーヒー粉とお湯を入れ押し出すことでコーヒーを抽出する。
- エスプレッソ
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深煎りで極細挽きのコーヒー粉と専用機器を使って蒸気で短時間に抽出したコーヒー。イタリアで最もよく飲まれるコーヒー。イタリア語で「急行」という意味がある。「デミタスコーヒー」とも呼ぶ。
- エスプレッソ・トニック
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2010年に北欧で発祥し、オーストラリアでよく飲まれている濃いめのエスプレッソにトニックウォーターを加えたドリンク。エスプレッソの苦味とトニックウォーターが合うので、夏の定番と言われる。近年、日本で人気になっている。
- エスプレッソマシン
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エスプレッソを抽出するためのコーヒー器具。コーヒー粉をフィルターホルダーに詰めて蒸気で一気に抽出する。一般的にはスチームノズルも付いているので、フォームミルクができ、カプチーノやカフェラテも作れる。
- エスプレッソ・ロマーノ
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イタリアで発祥し、エスプレッソにレモンのフレーバーやレモン果汁を加えたコーヒードリンク。レモン果汁により、爽やかな酸味と際立ったコーヒーの苦味を楽しめるのが特徴。一般的にはホットで飲まれているが、アイスエスプレッソ・ロマーノは夏らしく楽しめる。またイタリア語の「ロマーノ」は「ローマの」という意味である。
作り方は、エスプレッソにレモン果汁を入れ、レモンスライスをトッピングすると完成。砂糖は飲む前に加える。
- 円錐形ドリッパー(えんすいけいどりっぱー)
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円錐形をしたペーパードリップ式のドリッパー。ハリオには、世界に認められた「HARIO V60」がある。
- オーガニックコーヒー
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オーガニック農法で、化学肥料や農薬を使わず、腐植物などの有機肥料を利用して栽培されたコーヒー。日本の場合、農林水産省による有機JASの基準を満たす農産物「有機JASマーク」が与えられる。海外の原産地で認証を受けても、日本で販売する場合はJAS認証が必要。「有機栽培コーヒー」とも呼ぶ。
- オールドクロップ
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前年度より前に生産され、2年以上経ったコーヒー生豆。水分が少ないのが特徴である。
- オールドビーンズ
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収穫されてから3年以上経ったコーヒー豆。生豆を数年寝かせると豆の中にある水分が抜ける。まろやかなコーヒーを作るための方法。
- オフィス・コーヒー・サービス(OCS)
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コーヒー器具や自動販売機などを法人や団体に貸し出し、コーヒーなどのドリンクを提供、販売するサービス。
- オレグラッセ
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コーヒーとミルクが2層になっている、見た目のキレイなコーヒードリンク。シュガーシロップを入れたミルクの上にアイスコーヒーを注いで完成。コーヒーが沈んでしまうのを避けるため、スプーンをつたわせながら入れる。