コーヒーとお酒を合わせるカクテル、どのくらい馴染みがあるでしょうか。コーヒーはそのまま飲んだ方が美味しいのでは?と思われるかもしれません。20歳を過ぎてお酒を飲めるようになったとき、まず居酒屋などで目にし、一般的に知られているコーヒーカクテルは「カルーア・ミルク」ですよね。カルーアというコーヒーリキュールを多めの牛乳と割って楽しむ甘めのカクテルです。何となく、コーヒーが苦手な方や癖のあるお酒が苦手な方にとって、コーヒー牛乳感覚で飲めて、大人の気分も同時に味わえるので、コーヒーやお酒の大人の世界に一歩踏み出せたような気持ちにさせてくれるドリンクです。カルーア・ミルクのほかにも、焼酎にコーヒー豆を浸けたコーヒー焼酎などもよく見かけますね。
では、アイリッシュコーヒーはどのようなものなのでしょうか?
アイリッシュコーヒーとは?
アイルランド発祥のアイリッシュウイスキーを使用し、ホットコーヒー、生クリーム、砂糖を加えたカクテルです。
生クリームはホイップし、コーヒーの上に乗せた状態が何ともお洒落な見た目です。口にする瞬間は、ふわっと冷たい生クリームを感じながら、下から温かいコーヒーとアイリッシュウイスキーの豊かで芳潤な香りと甘みが合わさり、まろやかなコーヒーカクテルという印象です。マイルドで親しみやすいカクテルではありますが、先に述べたカルーア・ミルクとは全くの別物で、アイリッシュコーヒーは見た目も風味も含めて、一段と大人の雰囲気を醸し出しています。
実は違うウイスキーを使ったもので作られたものは、また異なるカクテルとなります。
アメリカのケンタッキー州で作られるバーボンウイスキーを使ったコーヒーカクテルを「ケンタッキーコーヒー」、イギリスのスコットランドで製造されるスコッチウイスキーを使ったコーヒーカクテルを「ゲーリックコーヒー」と呼び、見た目は似ているのですが、味わいがそれぞれ違うものになるので、カフェバーなどで注文する際は注意が必要です。
どんなコーヒー豆を使うのがベスト?
アイリッシュコーヒーをお家で作ってみようと思ったとき、アイリッシュウイスキーと生クリームは難なく用意できても、コーヒー豆はたくさんの種類の中から、どのような特徴の豆を選べば良いのか、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?
基本的には、焙煎が深めのコーヒー豆を使うことが望ましいです。
生クリームを使う上にお砂糖も入れるので、クリームの甘さに負けない深煎りのコーヒー豆を使うことで、風味のバランスを保つことができ、ウイスキーの香りと合わさったときの全体的な満足感につながります。逆に浅煎りのコーヒー豆を使うと、生クリームの甘さが際立ち、コーヒーがあっさりめに感じられます。全体として物足りなさを感じてしまう可能性が高いので、中煎り〜深煎りのコーヒー豆で作ることをお勧めします。
実際にアイリッシュコーヒーを作ってみよう
それでは、美味しいアイリッシュコーヒーを作るためのレシピをご紹介します。
■材料
- アイリッシュウイスキー 20ml(度数を上げたい場合、30ml)
- コーヒー豆 12g (コーヒーの仕上がり150ml)
- 生クリーム 40ml
- 砂糖 10g
まず、生クリームを泡立てておきます。7分立てを目安にホイップします。ホイップしすぎると、分離してしまい、生クリームがグラスに残りやすくなるので、7分立てくらいに留めておきましょう。
コーヒーをハンドドリップして淹れます。豆は深煎りを用意し、挽き方は中挽きから中細挽きがお勧めです。
お砂糖、アイリッシュウイスキー、ハンドドリップしたコーヒーをグラスに入れ、攪拌します。
その上から、ホイップした生クリームを乗せ、完成。
気分によってシナモンパウダーやバニラビーンズなど生クリームの上に振りかけて、香りをプラスするのも良いですね。
カフェインレスのコーヒーでのアレンジも可能
アイリッシュコーヒーはカクテルのため、夜に楽しまれる方も多いかと思います。でもそうすると、カフェインで夜眠れなくなる心配がありますよね。もし、夜のカフェイン摂取に抵抗のある方は、コーヒー豆をカフェインレスにすることで、その問題を解決させることができます。カフェインレスのコーヒー豆も例外なく深煎りがお勧めです。
アイスアイリッシュコーヒーという選択肢も
真夏の時期はアイスコーヒーを使ったアイリッシュコーヒーも楽しみ方の一つ。濃い目にコーヒーを少量ドリップして、氷の上から注ぎ急冷すればアイスコーヒーが出来上がり。
氷を取り除いたアイスコーヒーとウイスキーとお砂糖を混ぜ、上に生クリームを乗せれば完成です。本来アイリッシュコーヒーはホットコーヒーを使ったカクテルではありますが、あまりに暑い夏の日などに爽やかに楽しむのもいいですね。
まとめ
アイリッシュコーヒーについて書いてきましたが、いかがでしたか?
世の中には様々な種類のコーヒーカクテルが存在しますが、その中でもアイリッシュコーヒーは、コーヒーの苦味とウイスキーの芳醇さと生クリームの丸みがそれぞれバランス良く感じられ、よりマイルドな仕上がりとなっています。それでいて、大人の雰囲気も醸し出すビジュアルがいいですよね。ぜひ、ご自宅でも様々なアレンジを加えながら、自分好みのアイリッシュコーヒーを作ってみてください。