近年、全国的な注目度が高まりつつある埼玉県オリジナルのブランドいちご「あまりん」。
肥沃な土地とお日様の力に恵まれ、全国有数の野菜・農業のまち「ベジタブルテーマパークフカヤ」として知られる埼玉県深谷市で、あまりんの生産に取り組むのが「いちご畑花園」の高荷 優さんです。
なぜ今あまりんに注目が集まっているのか。若き作り手の、あまりんにかける想いから探っていきます。
あまりんについて
埼玉県オリジナルのいちご「あまりん」 。糖度20%を超える甘さが近年注目されています。
その味は酸味が少なく、甘味がきわ立つジューシーな味わい。整った果形に艶やかな赤が映える、見た目の良さも魅力的です。このような品種のポテンシャルの高さが評価され、野菜ソムリエ協会が主催する「第二回全国いちご選手権」にて、県内の農園のあまりんが見事最高金賞を受賞しました。
そんなあまりんを中心に生産をしているのが高荷さん。平成28年ごろからあまりんの生産を始めました。これまで、「かおりん」や「べにたま」などの複数のブランドいちごの栽培も同時に行ってきましたが、今では農場全体の90%以上を使ってあまりんの生産に取り組んでいます。
深谷市というすぐれた土壌でいちごを育てる
深谷市の周辺には利根川と荒川が流れています。この2つの川に挟まれている地形が、野菜や果物を育てるのに適しているそうです。その理由は、川の氾濫によって流れてきた石が土壌に含まれているから、と高荷さん。川の石には栄養分が含まれており、土に染み込むことでミネラル豊富な土壌を生成し、野菜も美味しく育つ、という説があるそう。
このような豊かな地理的環境から、深谷市は関東でも有数の農業都市として知られています。深谷市では、こうした地域特性を生かし、まち全体を「野菜が楽しめるテーマパーク」に見立て、「ベジタブルテーマパークフカヤ」として観光事業やまちづくりにも取り組んでいます。
(参考:https://vegepark-fukaya.jp/)
味の魅力は、栽培方法
いちご畑花園は、敷地面積7,000平米以上と国内最大級の規模を誇ります。
「こちらで採れるあまりんは、全て同じ味を担保したまま収穫することが可能です。」と語る高荷さん。
その理由は、「土壌栽培」ではなく「高設栽培」だから。腰の高さの位置で栽培することで、屈んで収穫する必要がないので身体への負担が軽減され、作業効率も良くなります。
また、土壌ではなくビニールの中に土を入れて栽培を行うため、水分量を細かく調整できるという利点も。
他にも温度や湿度、CO2濃度、水分量などのデータも調節できるので、いつでも整った環境で栽培できます。
いちごがおいしく育つ環境ですみずみまで満遍なく水分が行き渡り、品質や味にばらつきのない、安定した果実を生産し続けられるのが、いちご畑花園の特徴だそう。
こうした徹底的な品質管理へのこだわりが質の高いいちごを育て、その価値は一流の目利きにも認められるほど。
都内高級レストランや老舗青果ブランドなども高荷さんのいちごを求め、取り扱っているそうです。
あまりんの美味しさがギュッと詰まったYOHAQU
YOHAQUの「あまりんいちご」は、いちご畑花園のあまりんを使用しています。
早速、髙荷さんにも試食していただきました。
一口食べると、「ジューシーで濃厚な味わい」とコメントする髙荷さん。
「今まで感じた事のない、上品さとみずみずしさに満ちた甘さが印象的です。甘さと酸味のバランスが程よく、食べても食べても飽きが来ないのが魅力ですね。いちごそのものを食べているかのような濃厚さが後に残るのも贅沢な味わいです。」
今後の展望
深谷市の豊かな地形を生かし、栽培方法、販売方法共に工夫しながら栽培に取り組んでいるいちご畑花園。
また、いちごの育て方をベースに、他の野菜や果物の生産にも挑戦しているそう。
現在育てているのはメロンとトマト。秋になるとさつまいもも栽培しています。
こちらはメロンの摘果。漬物にして食べることが多いそうです。
今後もいちごの栽培をさらに増やしていきながらも、シーズンが過ぎたらモモ、ぶどう、マンゴーなどの夏の果物にも挑戦してみたいそうです。
いちご栽培で培ったノウハウがこれらの果物にどのように生きてくるのか、高荷さんのものづくりへの高い意欲に、楽しみが膨らみます。
いちご畑花園
高荷さんのいちごが気になった方は、こちらから購入することができます。
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