ハンドドリップに欠かせない「蒸らし」の重要性について

ハンドドリップに欠かせない蒸らしの重要性
ハンドドリップに欠かせない蒸らしの重要性

普段からコーヒーをハンドドリップで淹れる人は「蒸らし」を自然とおこなっているかもしれません。しかし、蒸らしをなぜおこなっているかと言われると、具体的に答えられる人は少ないように思います。

今回は、ハンドドリップでコーヒーを淹れる際におこなう「蒸らし」は、何故おこなう必要があるのか、そして蒸らすことでコーヒーの味がどのように変化するのかをご紹介します。

蒸らしの役割と重要性を理解することで、今よりもさらに美味しいコーヒーを淹れることができるようになるので是非参考にしてみてください!

蒸らしとは?

蒸らしとは

「蒸らし」は、コーヒー豆に含まれる炭酸ガスを抜いて、成分の抽出量を増やすことができる非常に大切な工程の一つになります。蒸らす時間によってコーヒーの味わいも変化するため、適切な時間で丁寧におこなう必要があるのです。

一般的なハンドドリップの淹れ方では最初に少量のお湯を注いで、コーヒーの粉を蒸らします。この蒸らしの工程では、コーヒーの味わいを大きく左右するだけではなく、実はコーヒー豆の鮮度を見極めるタイミングでもあるのです。

詳しくは後ほど説明します!

どのくらい重要なの?

蒸らしはコーヒーとお湯をなじませるための重要な工程

蒸らしは、コーヒーとお湯をなじませるための重要な工程とも言えます。

コーヒー豆は焙煎すると炭酸ガスを含む性質を持っており、お湯で蒸らすことで炭酸ガスが放出できるのです蒸らしによって炭酸ガスを放出しておくことで、コーヒー豆の表面積が大きくなり、成分を抽出しやすくすることができます。蒸らしを丁寧におこなって酸味、苦味、甘味をしっかりと抽出すれば、コーヒー豆が持っている個性を感じやすくなるでしょう。コーヒーを蒸らす工程が、コーヒーの味わいを左右するのです。

蒸らしでしっかりと炭酸ガスを放出しておかないと、炭酸ガスが邪魔をしてドリップが上手くいかない恐れもあるので、注意が必要です。

ベストな蒸らしとは

ベストな蒸らしとは

蒸らしの時間はどれくらいが適当なのでしょうか。
時間は長ければ長いほど良いというわけではなく、反対に短か過ぎてもいけません。ですが、コーヒーの味には一人一人の好みがあり、好みに合わせた味わい、または豆のコンデイションに合わせて蒸らす時間を調整するのがおすすめです。

一般的に蒸らす時間は、20秒〜30秒前後がベストとされています。適当な時間で蒸らすことで、甘みや深み、後味を感じやすくバランスの良い味わいのコーヒーに仕上がります。

蒸らす時間を短めにすると、甘みが出にくくスッキリとした味わいのコーヒーになりやすいです。酸味が強く出る傾向にあるため、爽やかな飲み口のコーヒーが好みの場合は、蒸らす時間を少し短くしてみるのもおすすめです。

反対に、蒸らす時間を長くすると渋みが増しやすくなります。強い渋み、いわゆる雑味は苦みと合わさることで不快に感じられることも多いため、長時間の蒸らしは避けた方が良いでしょう。

蒸らし=鮮度チェック

蒸らしは鮮度チェック

蒸らす工程では、お湯を少量注ぐことでコーヒー粉が「もこもこ」と膨らんできます。内側から押し出されるように膨らむのは、コーヒーに含まれる炭酸ガスが出ているからです。
そもそもなぜ炭酸ガスが含まれているのかと言うと、コーヒー豆を加工する過程が関係しているのです。

コーヒーの生豆を焼く際には、コーヒー豆に含まれる水分が蒸発していきます。そして焙煎されたコーヒー豆には、たくさんの炭酸ガスが閉じ込められるのです。
蒸らす際には、コーヒー粉の膨らみ方に目を向けてみましょう。

炭酸ガスは時間の経過とともに自然に抜けていってしまうため、新鮮なものほど蒸らした時によく膨らみます。反対に蒸らしてもあまり膨らまないものは、時間が経過して炭酸ガスが抜けているからと考えられるでしょう。これが蒸らしでコーヒー豆の鮮度チェックができるという所以になります。

ですが、淹れ方のスキルや豆を挽くグラインダーの性能でも炭酸ガスの抜け方は変わってくるので、蒸らしによる鮮度チェックはあくまでも参考程度に受け止めてくださいね。

上手く蒸らすポイント

上手く蒸らすポイント

コーヒーの蒸らしで注意しておきたい重要なポイントは、お湯の「量」と「注ぎ方」です。お湯の量は少な目で、そっと注ぐのが基本になります。少な過ぎるとお湯が底まで浸透しにくくなります。
お湯の注ぎ方は、優しく丁寧を心がけると良いでしょう。勢いが強過ぎると、水圧で一部分に穴が開いたようになり、お湯が落ちにくくなってしまいます。しっかり抽出がおこなえず、薄味で水っぽいコーヒーになってしまうので注意が必要です。

フィルターの中心から外側に向かって優しく「の」の字を描くように注ぐのがコツです。コーヒー粉が膨らんでお湯が全体に行き渡ったところで、手を止めるようにしましょう。いざやってみると意外と難しかったりするので、数をこなして習得するようにしてくださいね。

蒸らしが必要のないドリッパー!?

1回お湯を注ぐだけで抽出できるドリッパー「V60 1回抽出ドリッパー MUGEN」をご存じでしょうか。ハンドドリップでは、おいしく淹れるポイントの「蒸らし」のために、お湯を少しずつ数回に分けて注ぎますが、入れ方次第で味が大きく変わってしまうのがネックになります。

しかし、このドリッパーを使えば蒸らしの必要がないため、推奨の淹れ方の再現がしやすく、美味しいコーヒーを手軽に味わうことができます。

蒸らしの工程をなくすことで、お気に入りの味を再現しやすくなるのと、淹れ方による失敗の確率をぐんと下げてくれるので、いつもよりちょっと奮発して買ったコーヒー豆も台無しにする心配がなくなります。

日頃からハンドドリップでコーヒーを淹れている人も、今お使いのお気に入りのドリッパーと「V60 1回抽出ドリッパーMUGEN」を使い分けてもいいかもしれません。

気になった人は是非チェックしてみてくださいね。

最後に

最後に

コーヒーを淹れる際の「蒸らし」は、味わいを左右する重要な工程です。じっくりと丁寧に、適当な方法を心がけるとコーヒーがさらに美味しくなるでしょう。蒸らしで炭酸ガスをしっかりと放出させれば、あのコーヒーの良い香りもより引き立ちます。蒸らす時間にも注目して、是非自分好みのコーヒーを淹れてみてくださいね。

V60 1回抽出ドリッパー MUGEN
Glass Coffee Maker

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