
耐熱ガラスメーカーのHARIO株式会社が、2026年3月に新たに発売したガラス急須「V急須」。
一見するとお茶専用のアイテムですが、その構造や思想には、コーヒー抽出にも通じる重要なヒントが詰まっています。
“最後まで注ぎきる”という抽出思想
コーヒーでもお茶でも、抽出において意外と見落とされがちなのが「最後の一滴」。
ポットの底に残った液体には、実はしっかりとした旨みや香りが含まれています。
「V急須」は、ストレーナーの底面をV字型にすることで、液体が中央に集まりやすくなり、最後までスムーズに注ぎ切れる構造を実現しました。
これは、コーヒーでいうところのドリッパーのリブ構造や傾斜設計にも通じる考え方です。抽出液の流れをコントロールすることで、味のブレを減らし、安定した一杯を生み出します。

茶葉の動き=コーヒー粉の抽出と同じロジック
V型ストレーナーは、茶葉が自然と中央に集まる設計。これにより抽出効率が高まり、旨みをしっかり引き出せます。
この仕組みは、コーヒーに置き換えると――
- お湯が均一に粉へ当たる
- 過抽出や抽出ムラを防ぐ
といった要素に近く、いわばお茶版の“均一抽出設計”とも言えるでしょう。
特にハンドドリップで重要視される「均一な層形成」や「水の通り道の設計」と、非常に近い発想です。

ガラスならではの“抽出の可視化”
本体は透明な耐熱ガラス製。抽出中の茶葉の開きや色の変化を視覚的に楽しめる点も特徴です。
これはコーヒー好きにとっても魅力的なポイント。
抽出過程が見えることで、
- 蒸らしの状態
- 抽出の進み具合
- 色の変化による濃度の判断
といった“抽出の見える化”が可能になります。
近年のコーヒーシーンでも、抽出の可視化は重要なテーマのひとつ。V急須は、お茶を通じてその楽しさを再認識させてくれます。

日常使いしやすい設計も魅力
ストレーナーは自立式で、フタを裏返せばそのまま茶こし置きとして使用可能。さらに、水でさっと洗えるシンプルな構造で、日常使いのハードルを下げています。
コーヒー器具でも「手入れのしやすさ」は継続使用の重要なポイント。
機能性だけでなく、使い続けられる設計思想もHARIOらしいポイントです。


コーヒー器具メーカーだからこそ生まれた急須
HARIOといえば、V60ドリッパーをはじめとしたコーヒー器具で世界的に知られる存在。
そんな同社が手がける急須は、単なるお茶道具ではなく、
“抽出を科学するメーカー”としてのノウハウが活きたプロダクトと言えるでしょう。

製品概要(抜粋)

- 製品名:V急須
- 価格:3,300円(税込)
- 容量:450mL
- 材質:耐熱ガラス(本体・フタ)、ポリプロピレン(ストレーナー)
まとめ
「V急須」は、お茶のための道具でありながら、コーヒー抽出に通じる本質的な設計思想を体現したアイテムです。
“最後の一滴まで美味しく淹れる”というテーマは、コーヒーにもそのまま当てはまるもの。
日々の一杯を見直すきっかけとして、コーヒー好きにもぜひ注目してほしい新製品です。




