UCCがベトナムで「再生農業」プロジェクト始動!持続可能なコーヒー生産への挑戦
コーヒー業界を牽引するUCCグループは、持続可能なコーヒー調達の実現に向けた新たな一歩として、ベトナムのコーヒー生産地域において再生農業を取り入れたプロジェクトを始動しました。この取り組みは、生産性向上とネイチャーポジティブ、脱炭素化の両立を目指すもので、現地パートナーであるAtlantic Commodities Vietnam Ltd.(ACOM)と協働して進められます。

気候変動と生産性向上への対応
世界有数のコーヒー生産国であるベトナムでは、近年、気候変動による気温上昇や降雨パターンの変化が深刻な問題となっています。これに加え、土壌の健全性低下や生産コストの上昇も課題です。これらの環境変化は、コーヒーの収量や品質だけでなく、生産者の経営基盤をも脅かしており、将来にわたる安定的なコーヒー調達のためには、生産性向上と環境負荷低減を両立する新たな生産モデルの構築が喫緊の課題とされています。
UCCグループは、この課題に対応するため、現地生産者との強固なネットワークと農業技術支援に関する知見を持つACOMと手を組み、持続可能な調達モデルの構築を目指します。
再生農業とは?具体的な取り組み内容
本プロジェクトでは、ベトナムの現地にパイロット農園を設置し、再生農業の実践と効果検証を進めます。再生農業とは、土壌の健康を改善し、生態系を豊かにしながら作物を育てる農業手法です。具体的には以下の施策が実施されます。
-
シェードツリーの導入: 日よけとなる木を植えることで、コーヒーの木を厳しい日差しから守り、生育環境を改善します。
-
カバークロップの導入: 地面を覆う植物を育てることで、土壌の浸食を防ぎ、有機物の供給を促進します。
-
バイオ炭を含む有機堆肥の施用: 土壌の肥沃度を高め、保水性を向上させます。
これらの取り組みにより、気候変動による環境ストレスへの適応力を高め、化学肥料への依存度を減らしつつ、コーヒーの木の生育改善と収量向上を目指します。

脱炭素化への貢献「カーボンインセット」
UCCグループは「2040年までにカーボンニュートラルの実現」を目標に掲げており、コーヒー産業における温室効果ガス排出の多くを占めるコーヒー農園からの排出削減も重要視しています。
本プロジェクトでは、バイオ炭の施用や化学肥料の削減を通じて、サプライチェーン内で温室効果ガスの排出削減・吸収を推進する「カーボンインセット」のモデルを検証します。これは、カーボンオフセットのように排出権を購入するのではなく、自社のサプライチェーン内で直接的な排出削減に取り組むもので、より本質的な脱炭素化に貢献します。
地域社会との共創と未来への展望
パイロット農園で得られた知見は、地域の生産者へも共有され、地域全体のレジリエンス向上に貢献していく方針です。
ECOM VietnamのSustainable Management Services ManagerであるThuan Sarzynski氏は、「この草分け的なプロジェクトは、ベトナムにおけるサステナブルなコーヒー調達のためのECOMとUCCの関係性を強化する素晴らしい機会です。私たちは、コーヒーのサプライチェーンにおける二酸化炭素排出量の削減に注力し、UCCのネットゼロ目標の達成に貢献してまいります。」とコメントしています。
また、UCCジャパンのサステナビリティ推進室 担当課長 日比真仁氏は、「世界有数の生産国であるベトナムは、日本のコーヒー文化にとって、切っても切れない特別なパートナーです。UCCグループでは、これまでに現地事務所の開設や品質コンテストの開催を通じ、品質向上に向けて深くコミットしてきましたが、その関係性は今、環境価値を共に生み出す段階へと変化しています。ECOMおよびACOMとの協働を通し、生産国と消費国がお互いにwin-winの関係を築けるような取り組みを推進してまいります。」と語っています。
UCCグループは、この新たな協働を通じ、地球社会の一員として、ずっと先の未来まで太陽と大地の恵みであるコーヒーを世界中の人々へお届けするため、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでいくとしています。
関連情報
UCCグループのサステナビリティに関するその他の取り組みは、以下のリンクからご覧いただけます。




